内容説明
研ぎ澄まされた歴史家の眼で現代を見すえる著者の、この10年におよぶ思索と行動の軌跡。古代地中海世界をめぐる視座から、同時代に向かって語りかける著者のことばは、誠実で、あたたかく、そして鋭い!時代をみつめる鋭い批評眼がとらえた史論・エッセイ集!
目次
歴史叙述と歴史小説
歴史家の小説と歴史小説
ローマでの史想―遺跡と歴史
古代ローマの食事
ローマの市民生活
古代ローマの道
人類最古の農業機械
ローマの幽霊
いるかの昔話
ローマ人の心
プリーニウスの夢
5賢帝時代のローマ
カプリ島―ローマ皇帝の別荘を訪ねて
ヨーロッパの旅から
ブルガリアの旅から
国際シンポジウムの裏側で
4度目のミュンヘン
地中海世界とローマ
地中海世界―風土・歴史・文化・社会
フェニキア商人の町―西地中海をめぐる「カルタゴ」の盛衰
歴史学のための本―ギリシア・ローマ史
「生」をとりまく状況―客観性をめざすとは?
自衛としての読書
早春惜別
退官の貸借対照表
小プリーニウスと奴隷