雨の島

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雨の島

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  • サイズ 46判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309208398
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ごく近い未来を舞台に、ウイルスプログラム「裂け目」から送られる親しい人々の記憶と、台湾の自然をモチーフに描かれる6つの短篇。

内容説明

元神話学教授のチーズ職人の家に養子として迎えられた、難病のミミズ研究者の物語「闇夜、黒い大地と黒い山」。鳥の声を聴き取る自閉症の鳥類行動学者が、母の死をきっかけに聴力を失い、新たな言語を構築していく「人はいかにして言語を学ぶか」。植物状態にある恋人のツリークライマーに負い目を感じる主人公が、臨死体験を利用した治療法に身を委ねる「アイスシールドの森」。無差別殺人事件で妻を失った弁護士が、未完成の妻の小説に登場する絶滅種を追い求める「雲は高度二千メートルに」。海に惹きつけられた四人の男女が、絶滅したクロマグロを探す旅に出る「とこしえに受胎する女性」。中華商場で子どもたちを魅了した一羽の鷹と、その持ち主である叔父さんをめぐる追憶の物語「サシバ、ベンガル虎および七人の少年少女」。緩やかに連関しつつ紡がれる自然と人間の大いなる物語。現代台湾を代表する作家のネイチャーライティング・フィクション。

著者等紹介

呉明益[ウーミンイー]
1971年、台湾・台北生まれ。現代台湾を代表する小説家、エッセイスト。国立東華大学華文文学科教授。輔仁大学マスメディア学部卒業後、国立中央大学中国文学部で博士号取得。1997年、短篇集『本日公休』でデビュー。2011年に発表した長篇『複眼人』と短篇集『歩道橋の魔術師』で一躍脚光を浴び、世界的にも高い評価を得る。また、ネイチャーライティングでは、写真とイラストを交えたエッセイ『迷蝶誌』(2000)、『蝶道』(03)のほか、アンソロジーも編集する。現在、各国語で翻訳が進んでいる。受賞多数

及川茜[オイカワアカネ]
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

85
タイトルから梅雨時期に読もうと思っていた一冊。6篇の短篇いずれも野性味溢れる自然が描かれているが、人間も、コンピューターウイルスでさえその一部に感じるシームレスな物語である。美しく描写された自然は愛着や投影ではなくメタファー。雪のように白く、血のように赤く、黒檀のように黒くと、願いを受けて生まれた白雪姫のように、メタファーそのものが鮮烈な輪郭を浮かび上がらせる。しかしここにはメタファーの対象、白雪姫のような実体を持つ存在はいないのだ。掴んだ瞬間に擦り抜け、形を変えてしまうもの。消えることのない力強い何か。2022/06/17

榊原 香織

66
連作短編 表紙や挿絵の植物画も作者。センス良い。 最期の話は台湾映画になりそうないい感じです。 他のはやや読みにくい。 主人公は理系の人々。 ネイチャーライティングという台湾独自?の今風分野らしい。2021/12/06

けんさん

30
『伊与原新 + 恒川光太郎 = 呉明益:えっ、マジ!!』 初読み台湾作家による、ミミズ、野鳥、森、雲豹、クロマグロ、鷹などを題材としたネイチャーライティング小説。自然科学に根ざした細かな描写と独特な世界観は、まるで、台湾版 伊与原新+恒川光太郎 かと思いました!2021/12/26

ベル@bell-zou

26
小さなソフィーの大いなる冒険。失った世界だけの言葉を創りだすディーズ。ミンミン、アシエン、シアオテイエ。名付けようのない関係。未完の小説の続きを探すクワン。何かを追い求めるサラッサ。互いに互いのフックになり世界は繋がる。受け取る"鍵"は大切な者からのギフトのよう。彼らをひたと見つめる動物たちの眼差しと。大地と、森と、山と、海と。そして舞台は、あぁ。あの懐かしい商場へと帰るのだ。>>呉明益作品三冊目。一番難しいと感じた。読み流そうものなら容易く迷子になれそう。丁寧にゆっくり時間をかけて味わえて、とても満足。2022/07/10

ykshzk(虎猫図案房)

21
ここ数年でとても好きな作家の一人。各章に1枚、標本画家を志したこともあるという著者の絵が入っているのだが、それらも美しかった。六章の短編はそれぞれ独立しているがバラバラではない。時に荒々しい自然と、コンピュータウィルスの事件が全ての章で絡み合う。そして、地球が海の水と空気で繋がっているように、全体の章が呼応しているようだ。どの主人公も自分が自然の一部であると信じ、または自然と自分との境目が曖昧になる感覚を持っている、そんな感じを受ける。つまり傲慢とは真逆な感じがする。しかし著者の博識ぶりにはいつも感嘆。 2022/02/19

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