土にまみれた旗

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土にまみれた旗

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  • サイズ A5判/ページ数 551p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309208312
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

20世紀最大の物語「ヨクナパトーファ・サーガ」の第一作目となり、生前〈完全版〉として世に出ることのなかった幻の傑作が初邦訳。

内容説明

暴力、スピード、死―心に傷を負い戦争から帰還した青年の絶望と破滅。ガルシア=マルケス、中上健次ら次代の巨匠へ影響を与えた世界文学史上最高の物語群の始まりとなる傑作の「真の姿」。『サートリス』オリジナル版。記念碑的大作、初の邦訳。

著者等紹介

フォークナー,ウィリアム[フォークナー,ウィリアム] [Faulkner,William]
1897年、ミシシッピ州生まれ。南部の名家に育ち、田舎町オクスフォードで生涯の多くを過ごす。大学や軍隊を転々としながら、詩・散文の執筆を手がける。24年、最初の詩集『大理石の牧神』を発表。その後、南部の架空の土地ヨクナパトーファを舞台とするサーガに着手し、長編や短編を次々発表する。46年『ポータブル・フォークナー』の出版を機に国内外で評価が高まり、50年にはノーベル文学賞を受賞。その後の世界の文学に大きな影響を与えた。62年に没

諏訪部浩一[スワベコウイチ]
1970年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授。上智大学卒業。東京大学大学院修士課程、ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。著書に『ウィリアム・フォークナーの詩学―1930‐1936』(松柏社、第14回清水博賞受賞)、『『マルタの鷹』講義』(研究社、第66回日本推理作家協会賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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NAO

62
第一次世界大戦が終結してまもなく、銀行の顧問をしているベイヤード・サートリス(オールド・ベイヤード)のもとに出征していた孫ベイヤード(ヤング・ベイヤード)が戻ってきたところから物語は始まる。サートリス家は気性が荒い破滅型だが、弟の飛行機が墜落するのを間近に見たヤング・ベイヤードは戦争後遺症にも悩まされており、高速で車を乗り回すなど自滅的な行為を繰返す。自分を破滅させかねないものに引かれ、突き進まずにはいられないサートリス一族は滅びていくしかない南部人の象徴であり、破滅行為は南部の怨嗟そのものなのだろう。2023/03/19

ケイトKATE

33
フォークナーが生涯に渡って書き綴った「ヨクナパトーファ・サーガ」の第一作である『土にまみれた旗』は、アメリカ南部の宿命が描かれている。本書を読んでいると、南北戦争で敗北したことで、アメリカの主流から取り残されてしまった屈辱感を50年経過しても引きずっている南部社会の重苦しさが終始漂っている。さらに、ヤング・ベイヤード・サートリスに象徴している絶望と破滅は、第一次世界大戦に従軍し傷ついた“ロストジェネレーション”の気持ちが代弁されている。私はフォークナーほど、アメリカの影を映し出した作家はいないと思う。2021/10/22

くまさん

30
「時と肉体から解放されていながら、死者には二人の老人のどちらよりもはるかに実在感があった」。印象的な冒頭から、登場人物たちの含蓄のあるせりふ、キズイセンやグラジオラスやランタナ、マネシツグミやオポッサムといった動植物、そして陽光や夕闇や月光のなかの風景に魅了されつづけることのできる長編小説である。サートリス家の男たちの人生と運命を見つめるミス・ジェニーとナーシサのまなざしには諦念が込められており、ところどころに現れる「平和」や「静寂」という言葉を前にして不思議な感覚に包まれ、この作家の凄みに心を奪われた。2021/09/30

hasegawa noboru

17
サートリス家及びその周辺の複数人物の視点から綴られるいくつかの物語が、20世紀初頭のアメリカ「南部」の大きな空間を浮かび上がらせる。死と破滅の匂いをさせる暴力性に充ちた、無茶苦茶なサートリス家の男、ヤング・ベイヤードが主要中心人物だ。男たちにこそ不幸の根がある、絶対に結婚なんてしないと考えていたベンボウ家の娘ナーシサは結果的に、本能という本能が嫌っていたはずの男ヤング・ベイヤードとの恋に陥落する。中上健次もガルシアマルケスもフォークナー以後の作家だということを忘れて既視感漂う男と女の関係だ。図式的にいえば2022/08/29

フリウリ

14
「サンクチュアリ」では、ホレス・ベンボウの妹、ナーシサ・サートリスが大叔母のミス・ジェニーと、サートリス家に暮らしていました。この2カ月弱、「ポータブル・フォークナー」からの派生で長編を中心に読んできたものの、「サートリス家」の物語はまだ未読。本書は入手可能な「サートリス」のオリジナル版です。一例を挙げると、第四部第五章のベイヤードらによる狩りの描写、そしてその前後の、祖父を死なせたベイヤードが帰宅の意志を失って彷徨する展開など、素晴らしいです。92023/08/16

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