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  • サイズ 46判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309207964
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

母親と自殺してまもない16歳の息子との会話で進められる物語。実体験をもとに書かれた本書からは、深い悲しみが伝わり心を打つ。

内容説明

16歳の息子が自殺した。もう存在しない子供との対話を続ける母―底なしの喪失感を実体験に基づいて描く衝撃作。PEN/ジーン・スタイン賞受賞。PEN/フォークナー賞最終候補作。

著者等紹介

リー,イーユン[リー,イーユン] [Li,Yiyun]
1972年、北京生まれ。北京大学に入学し、生物学を専攻。卒業後の1996年にアメリカに留学し、アイオワ大学大学院で免疫学を研究していたが、進路を変更し同大学院の創作科に編入。子育てをしながら英語で執筆するようになる。2005年に短編集『千年の祈り』を刊行し、フランク・オコナー国際短編賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ガーディアン新人賞などを受賞。続いて2009年、初の長編『さすらう者たち』を発表。2010年には「ニューヨーカー」誌上で、注目の若手作家「四十歳以下の二十人」の一人に選ばれ、また「天才賞」と呼ばれるマッカーサー・フェローシップの対象者にも選ばれた。現在、プリンストン大学で創作を教えながら、執筆を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

120
物語というよりも、どこまでも平行線をたどる、現実にはあり得ない母と息子の対話。なぜなら、息子は16歳で自らの命を絶ったからだ。知的に早熟で聡明なニコライ。作家で大学でも教鞭を執る「私」。時制を超越した「言葉の世界」でなされる対話は、時に辛辣で手厳しく、時に神経質なほど言葉にこだわり、時に母親の悲嘆と絶望が滲み出る。生を与えることの痛み、与えられた生を生きる苦しさ。混沌とした言葉の連なりは、永遠に続く答えの出ない場所で、深い喪失の悲しみと対峙しながら生き抜こうと格闘する「私」の姿そのものなのかもしれない。2020/11/25

KAZOO

109
この作者は私の好みでいくつかの作品を読んでいるのですが、これは背景としては結構悲しい物語なのですんね。作者自身の経験からこの本でむかしの悲しみを少しでも和らげあるいは忘れないために書かれたのでしょうか?16差で自死した息子との対話がこのようなものであっていつも自分の近くにいてここにあってほしいような気持が現れています。ほとんど対話ということであっという間に読みました。英語版も持っているので再読しようかと思っています。2021/04/29

どんぐり

98
16歳の長男を自殺で亡くしたイーユン・リーの、いま・ここにいない息子に語りかける16篇。「私が欲しいのは、いつでもニコライがいる昨日と今日と明日」—―その叶わない想いを書くことで息子を再生させ、語り合う物語。特別にストーリーがあるわけではない。「ママは書かないではいられない」と息子は言い、「それは私が悲しみたくないから、それとも悲しみ方がわからないから」と自己問答しながら個人的救いを求めるものになっている。→2021/03/04

アキ

82
つらい物語。16歳で自死した息子とこの世の母親との16章からなる対話。息子は作家である母親と口論しつつ、とりとめもなく綴られる想い。中国生まれの米国で生活する母親は辞書で言葉の語源までさかのぼり正確に使用しようとする。「わたしたちはかつてニコライに血と肉を持つ命を与えたが、私はそれをもう一度やっている。今度は言葉によって」米国生まれの彼は言葉の語源を易々と飛び越え母親に指摘する。母語でない言語に母親は戸惑っているよう。まるで目の前の息子に諭されるように。著者は個人的な事情を明かしていないが、事実らしい。2020/06/14

nobi

72
久々の小説。久々のイーユン・リー。いきなり献辞を見てえっと思い、もしかしたら、徐々にこれは紛れもなく…と揺さぶられる。非現実であるはずが現実と見紛うほど。悲しみは、その悲しみを齎した責任が母親である自分にあるのではないか、との自責の念に繋がって。ただその自責の念のあり方にも彼女自身、ではなくて彼、が辛辣にコメントしてくる。忠告に従ってたとえ今見直すことができたとしても過去に遡ってのやり直しは効かない、という辛さ。母親自らが呼び覚ましたはずの記憶は、会話の抑揚まで聞こえそうな日々の出来事のように生き始める。2021/12/04

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