出版社内容情報
侯爵邸の歌姫の死に興味をもったルパン。金髪の美女と鬼警部。事件の裏には…。名画を見るような異色の恋愛ミステリ。
モーリス・ルブラン[ルブラン,M]
著・文・その他
保篠 龍緒[ホシノ タツオ]
翻訳
内容説明
十五年前、さる歌姫が古城の廃墟で不慮の死を遂げ、その首飾りが紛失した。事件に興味を覚えたルパンが謎に挑む―。そこに美しい金髪の令嬢が、腕っこきの鬼警部がからむ。
著者等紹介
ルブラン,モーリス[ルブラン,モーリス] [Leblanc,Maurice]
1864‐1941。フランスの小説家。ルーアンに生まれる。「怪盗紳士アルセーヌ・ルパン」の産みの親。1905年にルパン・シリーズの第一作「アルセーヌ・ルパンの逮捕」を発表、以後、シリーズを書き続ける。ルパンの創造によってレジオンドヌール勲章を授与される
保篠龍緒[ホシノタツオ]
1892‐1968。翻訳家、作家。本名・星野辰男。長野県・飯田町生まれ。東京外国語学校仏語科卒業。文部省勤務を経て、『アサヒグラフ』編集長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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信兵衛
31
まず、訳文が古めかしいなぁ、というのが第一印象。 あえて言えばやたら講談調、その所為か、スマートな好漢の筈のルパンが下卑て感じられてしまうところが残念至極。2019/03/01
らび
26
怪盗ルパンのハードカバーって珍しい(新刊だもの)良く読むと刊行当時の訳そのままだそうで、ちょっと紳士っぽくなくて(なんだかチンピラみたい)私の好きだった訳は確か堀口大学さんだったと思いますが、こんなに印象が違うんだと改めて翻訳って難しいものだと思いますね。これを読んでたらそんなに好きになってなかったかな~。2019/03/24
つき
5
なるほど、それで二つえくぼなのね。 昭和初期の文章を読んでいるようだと思ったらまさにそうで、1936年に連載されたものらしい。ルパンの言葉はダンディな言い回しに脳内変換して読むといいかも(笑)2019/05/21
engidaruma2006
3
ハードカバーの新刊でルパン物が出たので、ルブランの未発表原稿が発見されたのかと勘違いしてしまったが、創元推理文庫の『二つの微笑を持つ女』と同一の作品(訳者は別人)だった。読んでいないからいいけど、これは少し紛らわしい。更にこちらは80年以上前に最初に訳された文章のままだそうで、講談調でいかにも古くさい。慣れるまで時間が掛かった。 この作品のトリックは昔、子供向けで推理小説のトリックをバラし捲る本の中で読んだ事がある物だった。あのトリックの出典がルブランのこの作品だと今回初めて分かったのが唯一の収穫。2019/02/23
みき☆
0
昔の訳そのままなので、いまではあまり使われない慣用句や四字熟語が多くて、読むのに一苦労したが、ルパンが事件を解いてしまうのはかっこいいが、ひとつは途中でなんとなくわかったけど、もうひとつのオチそれなの?と思って驚いてしまったf^^;)2019/09/23