ゴールドフィンチ〈4〉

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ゴールドフィンチ〈4〉

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309207100
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

テオは全てを置き去りにして、ラスベガス時代の悪友・ボリスとアムステルダムへ飛んだ。「並外れた作品」(スティーヴン・キング)。

ドナ・タート[タート,ドナ]
63年、ミシシッピ州生まれ。92年の処女作『シークレット・ヒストリー』でデビュー、世界的ベストセラーに。3作目の本書で2014年、ピューリツァー賞(フィクション部門)受賞、『タイム』誌「最も影響力のある100人」に選出。

岡 真知子[オカ マチコ]
翻訳家。訳書に、ドナ・タート『ひそやかな復讐』、アリス・ホフマン『七番目の天国』、バーバラ・T・ブラッドフォード『運命の貴公子』、セバスティアン・フォークス『シャーロット・グレイ』など。

内容説明

ボリスとの再会で絵が奪われたことを知ったテオ。裏社会のルートを流れた絵を追い、キッツィとの結婚パーティーの最中、テオはボリスとともにアムステルダムへと飛んだ。流血と殺人、そして「独房監禁生活」…、テオの運命は1枚の名画とともに、ついに最終章へ―運命は残酷だが、でたらめではない。「死」はつねに勝つが、ぼくたちはそれにひれ伏さなければならないわけではない。全世界絶賛、当代最高のストーリーテラーによる大長編、ついに最終巻。

著者等紹介

タート,ドナ[タート,ドナ] [Tartt,Donna]
1963年、ミシシッピー州グリーンウッド生まれ。1981年、ミシシッピー大学入学。1982年にバーモント州のベニントン・カレッジに移籍、ブレット・イーストン・エリスらと親交を深める。1986年、ベニントン・カレッジ卒業。1992年発表の処女作『シークレット・ヒストリー』(吉浦澄子訳、扶桑社)でデビュー。ジェイ・マキナニー、ジョン・グリシャムといった作家たちをはじめ多くの批評家から絶賛を浴び、世界的ベストセラーに。2002年、『ひそやかな復讐』(岡真知子訳、扶桑社)を刊行

岡真知子[オカマチコ]
翻訳家。東京藝術大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

276
【原書】発売当初、NY社交界のカンバセーションピースだったという作品を、やっと読了。長い(780ページ!)な、と思いながらも、どこか終わるのが惜しいような。この作風はディケンズを思わせるとの書評を読んだけど、単に叙述が細やかすぎて、文章が冗長気味なとこが似てるだけなんじゃ?いろいろ詰め込みすぎだし。ただしラストのテオの独白はすばらしかった。現実と非現実の間にある曖昧なもの、それは虹であり、芸術であり、愛である(私的解釈)。「人生はカオス」と呼ぶ彼だが、彼のひとを愛する気持ちは本物なのだろう。2017/08/02

ケイ

133
壮大な物語には成り損なったかなという気はする。詰め込みすぎだもの。美術や、文学や、映画。有名なものばかりだとしても、ストーリーと関係ないものまでありすぎだな。何かあると麻薬に頼るのも安易に思える。しかし、突然出くわした悲劇からの再生の難しさは、よくわかった。一昨年行ったNYで、ツインタワーの跡地に博物館で観た物の衝撃。回復できない人の多さも解説にあった。だから、この作品の最後にうだうだと作者が語ることが身にしみた。読み方は色々あるだろうが、私にはそう読んでしまう内容だった。2017/01/10

starbro

133
全四巻、1200P弱一気読みしました。公約どおり4日間で完読しました。読み切ったという達成感はありますが、文学的な充実感はありませんでした。ディケンズを読んでないせいか、私の読力がないせいか、これが全世界で絶賛され、ベストセラーになった小説なの?という感じです。マザコン男の半生記、しかも中途半端、失われた四日間です((((;゚Д゚)))))))2016/11/04

どんぐり

82
長編小説につきものの時間を忘れてのめり込むには至らなかった。この最終巻において、美術館テロで負ったトラウマティックな体験や強い精神的ダメージがテオを襲う。アムステルダムで犯した血の惨劇に狼狽え、それを払拭するかのようにホテルの一室で麻薬にのめり込み、夢また夢、母親を捜し求める少年のままの無慈悲なループ。あまりにも都合のよい内省の言葉の羅列。ファブリティウスが描いた鎖につながれた鳥は、テオに同一視されたものか、羽ばたくこともなく彼の手から離れていく。結局彼は何を欲したのか、そして手にしたものは何だったのか、2016/10/26

ちょき

57
小説の出来について云々という感想よりもまず、まず完読できた自分を褒めたい。矛盾に満ちた主人公の生き方だったが、それこそが人生だと言えるのだろう。結果ぎりぎりの状況の中でただ偶然に生を掴み取ったわけで賛否はあるがこの結末を快く受け止めたい。「ぼくたちは自分という人間から逃れられない」という言葉は色んな出来事を思い返し心に残った。あとがきに『十年間で五、六冊出るかどうかの稀に見る傑作』と書かれてあるように、国際的に大賞賛されている作品だが、文章離れ著しい多くの日本人には大作すぎてちょっと分が悪いかも知れない。2016/10/12

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