フランドルの四季暦

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206936
  • NDC分類 954
  • Cコード C0098

出版社内容情報

園芸家のバイブルといわれる幻の名著。植物を中心に、四季の移ろいと人々の営みを美しく描く詩的散文集。描き下ろし植物画多数掲載。

【著者紹介】
1883~1975。ベルギー仏語文学を代表する作家の一人。著書『堤防監視人の娘』『大潮』『生命線』『田園のやすらぎ』『グルデントップ』『マダム・オルファ、あるいは五月の夜想曲』『スヘルデ川の旅』など。

内容説明

園芸家、自然愛好家のバイブルといわれる幻の名著、日本初紹介。大野八生(ガーデナー&イラストレーター)の描き下ろし植物画約70点収録。

目次

天象の楽しみ
一月と氷
二月は冒険の七日
三月、そして春分
四月の庭
五月の蓄え
六月と夏至
七月の太陽
八月と夏の草花
九月、あるいは陽光と液果の戯れ
十月の落葉
十一月の霧
十二月と雪

著者等紹介

ゲヴェルス,マリ[ゲヴェルス,マリ] [Gevers,Marie]
1883~1975。ベルギー仏語文学を代表する作家の一人。1938年から王立フランス語フランス文学アカデミー会員。ベルギー国内を南西から北東に流れるスヘルデ川の下流域、アントウェルペン近郊で生まれる

宮林寛[ミヤバヤシカン]
1957年生まれ。パリ第七大学博士課程修了。慶應義塾大学文学部教授。専攻はフランス近代詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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NAO

55
作者の生家は、ベルギー国内を南西から北東に流れるスヘルデ川の下流域、フランドル地方の港湾都市アントウェルペンの近郊の7ヘクタールにもわたる広大な英国式庭園が建物を取り巻いている17世紀に建てられた城館のような屋敷で、何度も絵葉書になり、ベルギーの名城を集めた写真集にも登場する。その領地はミッサンブールといい、敬愛をこめて「ミッサンブールの奥方」と呼ばれていた作者の『フランドルの四季暦』は、そのミッサンブールの四季の移ろい、近隣の農家の人々の暮らしぶりが描かれている。2022/06/25

あじ

33
「死んだかに思われた日の光が再生するまでのあいだ(冬)、襲ってくる不安な気持ちを鎮めるところにこそ、花束の本領はあるのです」(夏)に手折った花束にミサで“祝福”を授け、寄る辺ない気持ちを和らげてもらう─。自伝的記述と詩情に満ち溢れた『フランネルの四季』。円座した自然に一体化していく感覚を細胞から吸収した。◆大野八生さんの植物画が彩る紙面。表紙は“祝福された花束”だろう。◆園芸家、自然愛好家のバイブルといわれる幻の名著。2019/05/25

マリカ

15
「家が、そして庭が、私の世界であり、私の楽園でした。」マリ・ゲヴェルスはベルギーのアントウェルペン近郊の、広大な庭に囲まれた屋敷で生まれ育ち、生涯のほとんどをそこで過ごしたという。季節ごとの自然と人間の関わりを美しい文章で綴られている。端正な訳文とそれに添えられた挿画から、作家が感じた春の予兆を見つける歓び、夏の終わりに潜む秋の気配、冬のキリリとした空気が手に取るように伝わってくる。かなり下火だったガーデニング熱が再燃してきた。さあ庭仕事、庭仕事!2016/10/10

ぱせり

15
この本は、「覚えている限りでは最も遠い過去に始まり、一九三八年に書き上げたこの本を、私は一生かけて書き継いでいくことになるでしょう」という言葉で締めくくられる。四季の暦を綴ることは終わらないのだ。そして、フランドル地方の四季を、味わいつつ、自分自身の四季をいつのまにか頭の中で綴り始めた私の暦もきっときっと・・・2016/03/08

うた

11
懐かしい香りのする本。特に春、むくむくと様々な植物や虫、鳥たちが姿を現し始めるところなどは、夢中になって池のアメンボを目で追いかけたり、草むらを駆け回った子供のころを思い出させてくれた。犬猫が血統書付きのものだけでないように、草花もまた人に名は知られていなくても関係なく咲き誇るものなのだ。2016/01/30

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