出版社内容情報
富も名声も美しい妻も手にした映画監督の悪夢。それはブサイクな次女の失踪だった。英国ブラックユーモアの女王が贈る奇妙な家族劇。
ミュリエル・スパーク[スパーク,ミュリエル]
著・文・その他
木村 政則[キムラ マサノリ]
翻訳
内容説明
意地の悪さが痛快な、イギリスのブラックユーモアの女王が贈る、奇妙な家族の物語。映画監督のトムは、撮影中の大事故で瀕死の重傷を負った。九死に一生を得て現場に復帰するも、ままならぬことばかり。タイトルは二転三転、製作陣からは横槍が。得意なはずの女優たちの扱いにも手こずる始末。そんななか、トムの次女が失踪した。まったくかわいげのない娘ではあるが心配だ。金目当ての誘拐か、有名人の父親に反抗しての蒸発か。行方がつかめぬまま、今度はトムの知人が銃撃され…現実が見えない男とドライな女たちの滑稽な駆け引き。
著者等紹介
スパーク,ミュリエル[スパーク,ミュリエル] [Spark,Muriel]
イギリスを代表する詩人、作家。1918年スコットランドのエディンバラで生まれた。長篇にブッカー賞候補となったLoitering with Intentなどがある。小説のほかに児童書、ラジオドラマ、戯曲、メアリー・シェリーやエミリー・ブロンテの評伝も書いた。短篇デビュー作「熾天使とザンベジ河」でオブザーヴァー紙短篇賞を受賞して注目され、英国文学賞、T・S・エリオット賞をはじめ、エドマンド・キャンピオン賞、スコットランドの年間ベストブックに与えられるサルタイア賞、ボッカチオ国際文学賞、ゴールデン・ペン功労賞など受賞多数。2006年、フィレンツェにて88歳で逝去
木村政則[キムラマサノリ]
1968年生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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