愉楽

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  • サイズ B6判/ページ数 458p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206608
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

出版社内容情報

猛暑の村に大雪が降る。レーニンの遺体を買い取って記念館を建設するため、超絶技巧の見世物団が結成される。魔術的リアリズム巨編。

【著者紹介】
1958年、中国河南省の貧しい農村に生まれる。20歳で解放軍に入隊。在軍中に河南大学と芸術学院を卒業。2004年に軍を離れ、作家生活に専念。『堅硬如水』で魯迅文学賞、『受活』で老舎文学賞を受賞。現代中国を代表する反体制派の作家。

内容説明

真夏に大雪が降った年、障害者ばかりの僻村・受活村では、レーニンの遺体を購入して記念館を建設し、観光産業の目玉にするという計画が始動する。その資金を調達するため、村人たちの中から超絶技能を持った者が選抜され、旅の一座を結成する。飛ぶように走る片脚の青年、下半身不随の刺繍の名手、微かな音も聞き分けるめくらの少女…。激動の20世紀を背景に繰りひろげられる狂躁の日々。想像力と現実が混淆する魔術的物語。中国社会の矛盾を撃つ笑いと涙の大長篇。フランツ・カフカ賞受賞。

著者等紹介

閻連科[エンレンカ]
1958年中国河南省の貧しい農村に生まれる。高校中退で就労後、二十歳のときに解放軍に入隊し、創作学習班に参加する。1980年代末から小説を発表し、92年には軍隊文学の新しい地平を切り開く中篇『夏日落』を発表するが、発禁処分となる。その後、精力的に作品を発表し、2003年、中国で「狂想現実主義」と称される本書を発表し、老舎文学賞を受賞。2005年には雑誌に発表された長篇『人民に奉仕する』が二度目の発禁処分。その後も、エイズ村を扱った長篇『丁庄の夢』(2006)は販売差し止め。2001年中編『年月日』で魯迅文学賞を受賞。2014年にはフランツ・カフカ賞受賞

谷川毅[タニカワツヨシ]
1959年生まれ。名古屋経済大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

120
昔のままの農村を、革命が、近代化が壊した。目上の人への尊敬も失われていく。皆が押し寄せるのは、おカネがあるところ。村の美しい水が、木々が、畑が失われていく。その事に、作者はずっと胸を痛めてきたのではないだろうか。そして、レーニン主義や共産主義社会が、何を生み、何をなし得ないかも見てきた。その事への告発がこういう形にあらわれたのではないかしら。訳者が解説で記した彼の母と日本人の話をよんでそう思った。この方の作品は、本当に心を消耗させる。 2020/01/06

HANA

79
とにかく内容に圧倒された。村おこしの為レーニンの遺体を購入するというとんでもない計画から、身体障碍者の雑技団の結成、一人の女革命家の一生、ある村の近代史が次々に語られ、そのどれもが密度に満ち溢れていて目を離す事が出来ない。マジックリアリズムの手法で一つの村とその歴史を作り上げ、さらには雑技団としての現在まで描くのはこれぞ小説と唸らされる。どの頁を開いても、中国の地方の土俗というものが漂い出てきそう。無何有の郷は発見されるとユートピアではなくなるんだなあ。それにしても本書、よく中国で出版できたなと思う。2015/12/06

やいっち

73
読了直後、「とんでもなく腕力と筆力の物語。(ヘンリー・ミラーやカフカなどと共に影響を受けた)ガルシア=マルケスの『百年の孤独』はもちろんだが、ドノソの『夜のみだらな鳥』とつい比べてしまった」とメモだけした。「感想文を書くかどうか分からない」とも。そのままになってた。2015/03/04

キムチ27

61
読んでいる時間は愉楽ではなく、えづきそう・・病むほどに疲弊。10年前作品ながらあらゆる反が付いたことは当然だったろう。訳者がまず思った「これは日本で発行可能か」も然り。日本人の気質か?異常な敏感性こそ、考えさせられた。身障者が健常者を圧倒する展開~「完全人」の名称がつく彼らはどんどん堕落、阿修羅の道へ落ちて行く。社会主義の女が入り込んだ受活村。ありとあらゆる顚倒が。身障者が完全人を罵倒 夏は冬の世界、冬が酷暑。筆者が標榜するくそリアリズムがぶっ飛んでいきます。「我々は墓地から抜け出して行こうではないか。2023/02/20

harass

60
てっきりソローキン的なアナーキーさやドノソ『夜のみだらな鳥』を予想していたがそこまでの前衛性はなく古典的とも言える小説だと感じた。明の時代からの片端者たちの村は、観光資源としてのレーニンの遺体を購入しようとする県長の野望に協力して、障害者としての特技を見世物として全国を行脚する。彼らの超人的な芸は評判を呼び、購入資金は溜まっていき、遺体購入でソ連との交渉は順調だったのだが…… 影響のある南米文学のエグさというより中国古来のものだろう。残酷な歴史を象徴するエピソードの数々は酷く哀しい。良書。筆力に感心した。2016/08/25

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