はい、チーズ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206561
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

待望のヴォネガット未発表作品集。やさしくも皮肉で、おかしくも深い、ヴォネガットからの贈り物。珠玉の短編、全14編。

「耳の中の親友」
「FUBAR」
「ヒポクリッツ・ジャンクション」
「エド・ルービーの会員制クラブ」
「セルマに捧げる歌」
「鏡の間」
「ナイス・リトル・ピープル」
「ハロー、レッド」
「小さな水の一滴」
「化石の蟻」
「新聞少年の名誉」
「はい、チーズ」
「この宇宙の王と女王」
「説明上手」

【著者紹介】
1922-2007年。インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家。代表作に『タイタンの妖女』『母なる夜』『猫のゆりかご』『スローターハウス5』『チャンピオンたちの朝食』他。

内容説明

「さよならなんて、ぜったい言えないよ」魅惑の未発表作品集。バーで出会った殺人アドバイザー、夫の新発明を試した妻、“見る影もない”上司と新人女性社員…やさしくも皮肉で、おかしくも深い、ヴォネガットから14の贈り物。

著者等紹介

ヴォネガット,カート[ヴォネガット,カート] [Vonnegut,Kurt]
1922年、インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家。1950年、「バーンハウス効果に関する報告書」でデビュー。2007年、死去。享年八十四

大森望[オオモリノゾミ]
1961年、高知県生まれ。京都大学文学部文学研究科卒。翻訳家、書評家。責任編集を務めたアンソロジー“書き下ろし日本SFコレクションNOVA”全10巻(河出文庫)で第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろんこ*勉強のため休止中

164
未発表短編集。どの短編も完成度が高く、素晴しい。きっちりしていて読み応えあり、どれも最後の文章がぴりっと決まっていた。O.ヘンリーを思い出した。またSF、人情噺、ホラー、サスペンスと作風の幅が広く、あの手この手で楽しませてもらった。全体的に奇妙な味系で、ほんのりとユーモアが効いている感じ。人間に対する作者の温かい目線を感じてほとんどの短編は後味もよい。「ハロー、レッド」、「はい、チーズ」、「エド・ルービーの会員制クラブ」が特に好き。それにしてもこんなに有名な作家なのに未発表作品があったことに驚きを感じる。2014/08/24

藤月はな(灯れ松明の火)

87
「エド・ルービーの会員制クラブ』はフィリップ・K・ディック的で表題作はロアルド・ダール的かな。「鏡の間」は怪奇小説の手法から驚きのオチへ。「ナイス・リトルピープル」はうだつが上がらないが夢想家の主人公の見たものが現実か否かで途端に怖くなる。「新聞少年の名誉」は新聞少年やその父は実は本当の意味での勇敢なものであるという結論に心温まる。勿論、最後も意地悪く、ニヤリ。個人的に好きなのは「ハロー・レッド」。所有権を示すレッドより髪を大事にしていたナンシーにあんなことはして欲しくなかっただろうエディの方が父親らしい2015/07/30

miyu

51
SFフリークでない私にとって彼はSF作家というよりもヒューマニズムが見え隠れする話をスタイリッシュに語る人。そして根底には常に密かな哀しみが存在する人。この新しい作品集は短篇集で、おまけに本人自らお蔵入りにしたものばかりらしい。そんなの、世に出していいのか?(笑)ビタミンカラーとも言える鮮やかな黄色の装丁に、読む前からウキウキ感を覚えて期待してしまった。中のイラストまでがヴォネガットなんだもの。なんて贅沢なことか。中身にガッカリなんて絶対にあり得ないから安心して読めるのも、私にとってのヴォネガットだ。2014/12/02

りつこ

30
SF苦手な私にはハードルが高いのではないかと思って敬遠していたヴォネガット。思いのほか読みやすくて、楽しく読んだ(これってSF??)。ブラックなものから、思わず「ううん」とうならされるもの、そして身につまされるもの…。バラエティ豊かなので退屈しない。楽しい。他の作品もおそれず読んでみようと思った。2014/10/24

くさてる

29
SFのイメージが強い作家だけれど、わたしがいちばん好きな彼の長編は非SFの「母なる夜」。そのせいか少し捻った普通小説がほとんどのこの短編集も面白く読むことが出来ました。シニカルななかにも温かさが感じられる「FUBAR」「この宇宙の王と女王」が好きだけど、個人的に面白かったのが「小さな水の一滴」。これ、人によっては、知恵を使って恋愛に勝利した女性のお話なんだろうな。私には不愉快極まる手段で他人の人生に侵入していく女性にしてやられたプレイボーイの悲劇に思えます。色んな味が楽しめる短編集でした。2015/03/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8135844
  • ご注意事項