出版社内容情報
『私は生まれなおしている』に続く、日記第2巻(上巻=1964~69年)。『反解釈』からヴェトナム戦争までの克明な記録。
【著者紹介】
1933年生まれ。20世紀アメリカを代表する批評家・小説家。著書に『私は生まれなおしている』、『反解釈』、『写真論』、『火山に恋して』、『良心の領界』など。2004年没。
内容説明
愛されていないし、愛する相手もいない。世界中で私がいちばん怖れてきたことだ。ソンタグ31歳から35歳までの日記。広がる好奇心は『反解釈』に結実。そしてパリ、モロッコ、ロンドン、ヴェトナムへ―旅する知識人が生まれた。
目次
こころは体につられて(1964年~1968年)
著者等紹介
ソンタグ,スーザン[ソンタグ,スーザン] [Sontag,Susan]
1933年生まれ。二〇世紀アメリカを代表する批評家・小説家。1963年、小説『夢の賜物』にてデビューを飾る。2004年他界
木幡和枝[コバタカズエ]
1946年東京生まれ。東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授。上智大学文学部新聞学科卒業後、編集に従事。70年代より美術、音楽、ダンスのプロデューサー、NY“P.S.1”の客員学芸員。82年オルタナティヴ・スペース“plan B”を田中泯らとオープン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
53
【爪を噛む癖はキャンプが始まりで、喘息はその次の冬。“愛すべき”子と思ってもらえるように、努力した】20世紀米国を代表する知識人スーザン・ソンタグによる日記とノート。上は、31歳から35歳までを収録。好奇心は「反解釈」に結実、ヴェトナム戦争まで。1975年の雑誌インタビューで、<私自身を中心に据えて何かを書くことは、自分が書くべきことに真直ぐに向かうにしてはいささか回り道にすぎる気がします……私の嗜好、私の運、不運にとくに例題となるような面があるでしょうか。自分ではそう確信がもてたことはありません>と。⇒2024/03/03
踊る猫
36
スーザン・ソンタグには近寄りがたい印象を抱いてきたので、遅まきながらこの「日記とノート」に手を伸ばした。彼女が実に個人的に/赤裸々に記した本音の数々からは、彼女の「ナマの思考」が見えてきて興味深い。もちろん彼女がきわめて聡明だったことは間違いないが、同時に彼女を突き動かしてきたのはまさにタイトルにもある「体」、もっと言えば女性であるというセクシャリティや身体に刻み込まれた数々の記憶、あるいは情動といったものだったのではないか。「こころ」と「体」の間で揺れ動くソンタグの脳のせっかちな動きがスリリングに思える2023/12/02
takao
2
ふむ2024/03/13
すいれん
2
シンプルな文が、くっきり人間像を浮かび上がらせていて…注釈が厚みを加えているし…面白かった。著者が読んだ本を読みたい。 人生だけでなく心までなぞれるようで好きだ。シルビア・プラスも興味深い。2016/03/05
n_kurita
1
自分が興味のある書籍、映画、映画監督、アートなどなど、かなり共通する部分が多くて興奮した。それだけの事がすごく嬉しい。本書は前半部分がほぼメモ書き、走り書き。下巻を読む。2017/08/20