出版社内容情報
いしいしんじの「ごはん日記」が帰って来た! いしいさんと園子さんの新天地、それは著者縁の地・京都。新たな京都を発見できる一冊
【著者紹介】
1966年、大阪府生まれ。2003年、『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞を受賞。他の著書に『ぶらんこ乗り』『プラネタリウムのふたご』『ポーの話』『みずうみ』他多数。
内容説明
「しんじさん、京都はどう?」朝から創作。昼を過ぎれば、飲んで食べて唄って踊り、神社に本屋にレコード屋、錦やメトロをぶらぶらし、全国各地を飛び回る。鯖寿司、焼き鳥、お好み焼き、ビールに焼酎、さあ乾杯!作家・いしいしんじと過ごす“春夏秋冬”。巻末特別付録「いしいしんじの京都地図」「美味しい店紹介」他。
著者等紹介
いしいしんじ[イシイシンジ]
1966年大阪府生まれ。京都大学文学部仏文科卒業。03年、『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろんこ*勉強のため休止中
146
日々の出来事や趣味、食事の内容がメインで、いしいさんの“感情”がほとんど描かれていなかった。こういう日記はよほど個性的な生活をしている人じゃないと、カタログ的になりがちだと思う。だがこの日記は文章に落語か漫談のような独特の流れるリズムがあり、随所に言葉遊びが散りばめられていて飽きなかった。フットワークが軽く、京都・東京・三崎・直島と個人的に好きな場所が出てきて嬉しい。「ごはん」に関しては美味しいお店を引き当てる率が高いようで羨ましい!価格も手が出る範囲が多く、巻末に地図もあるので参考にしたい。2014/05/20
ユメ
37
京言葉混じりのユーモア溢れる独特な言い回しで気取らず胃袋に忠実に記される作家の日々のごはんは、自分も同じものを食べられたら間違いなく口福に感じるだろうと思わされる。おそらく、京都に並ぶぐらい、あるいはそれより多く美味しい店がある街はあるだろう。だが、京都の凄さは、それこそ散歩がてらふらりと歩いていける距離にそういう店が揃っているところだ。あの狭い街の文化の密度の濃さよ!そして、その中で育まれる、なんやおもろい人たちの奇跡のような縁。いしいさんが体験した京都のディープさに圧倒されていた。2018/06/01
Y
29
読み終えるのにとんでもなく時間がかかった。重いものセンターが何を指すのか、ゆっこが誰を指すのか等ずいぶんと読み進めた後でやっと理解した。「幻のねこ」にひたすら癒される。いしいさんの生活がうらやましいけれど、いしいさんほどの広い交友関係を維持することは自分には到底できない。同じ時期に京都に過ごしていたので、行動範囲が微妙にかぶっているのでどこかですれ違っていたのかもしれない。お金を稼ぐ人にとって京都の町を過ごすのはすごく楽しいんだろうなあ。だって京都にはおいしいものや面白い人や見るべきものが詰まっている。2017/04/29
onasu
25
久しぶりのごはん日記、住まいは松本から京都に。と言っても、東京、三崎など毎週のように動き回っていて、我が家にもニアミス! 多くは妻の園子さんも合流。好きなんですな。東京には実家もあるし。 場所を選ばずの文筆(早っ)、のぞみ車内とかで速読、絶え間ない資料とレコードの蒐集。 気力、体力、尽きぬ好奇心。それが、京都でも何処でも、人との巡り合わせを招く。 おっと肝心のごはん。さすがに古都は店の数が多い。巻末にはリストも…。京都は、まあ何れの機会に。まずは富士宮、次いで松本の蕎麦屋、それと宿願の三崎だな。2014/04/08
鯖
20
いしいさんの文章大好き。食べているものも大好き。毎日が美味しそうでうらやましい。長野や三崎の時の日記は新潮文庫だったので、しょっぱなから、ハードカバーだとそこがちょっと辛い。まあ、ウェブでほぼ読めるんだけど、やっぱり紙と活字が好きなのです。2015/03/28