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バン、バン!はい死んだ―ミュリエル・スパーク傑作短篇集

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206356
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

突き抜けた意地の悪さが痛快な、イギリスのブラックユーモアの女王、秘蔵の傑作群。本邦初訳多数の日本オリジナル短篇集。

【著者紹介】
イギリスを代表する詩人、作家。1918年エディンバラ生まれ。長篇に『死を忘れるな』『ミス・ブロウデイの青春』など多数。2006年、フィレンツェにて88歳で逝去。

内容説明

突き抜けた意地の悪さが痛快な、イギリスのブラックユーモアの女王、秘蔵の傑作群。ミステリあり、スラップスティックあり、ロマンティックな恋愛ありの、多彩な味わいで贈る日本オリジナル短篇集。本邦初訳多数。

著者等紹介

スパーク,ミュリエル[スパーク,ミュリエル] [Spark,Muriel]
イギリスを代表する詩人、作家。1918年スコットランドのエディンバラで生まれた。小説のほかに児童書、ラジオドラマ、戯曲、メアリー・シェリーやエミリー・ブロンテの評伝も書いた。短篇デビュー作「熾天使とザンベジ河」でオブザーヴァー紙短篇賞を受賞して注目され、英国文学賞、T・S・エリオット賞をはじめ、エドマンド・キャンピオン賞、スコットランドの年間ベストブックに与えられるサルタイア賞、ボッカチオ国際文学賞、ゴールデン・ペン功労賞など受賞多数。ロンドン大学、エディンバラ大学、オックスフォード大学ほかから名誉学位を授与されている。1993年には大英帝国勲章(DBE)を受章。2006年、フィレンツェにて88歳で逝去

木村政則[キムラマサノリ]
1968年生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

144
毒と悪意をしらっとサラッと書き上げる。意地悪されても、恨んだり悔しがるのではなく顔をしかめる程度。だから、読んでいる方もイヤな気にならずに一緒に軽く笑い飛ばす。ただ、去年読んで感動したスパークのケンジントンが舞台の作品(邦訳が早くされればいいのに)を思うと、そんなことがあっても負けるな、意志の強さで無視しろ、乗り切れ、ずるい奴らにはバレない小細工で挑め、とのメッセージがあるようにもとれる。乙一のデビュー作を彷彿とさせる作品が多かったな。勿論、スパークの方が先なんだけど、乙一がスパーク読んでるとも思わない。2018/01/11

藤月はな(灯れ松明の火)

73
以前、読んだ短編集の訳がリズムが単調なのに狂っているような惨憺たるものだったので読みやすい新訳でじっくり、読むことができて本当に嬉しいです。日常に有り得そうな奇妙で怖いことの詰め合わせ。所々に日常的だからこそ、ある時に嫌味でかちんとくる描写や各章も上手い!『ポートベローロード』は運が良いけど不器用な人間の回顧なのですが設定は今も斬新です。表題作は冷酷な頭脳の主人公の企みよりも彼女と似ていて「私は幸せよね」と確認する登場人物の方がムカつくのでラストはもやっとしながらもしてやったりという気分になりました。2014/01/16

HANA

66
人間完璧を気取っていてもどこかに歪みは出ていて、それが大きいほど歪みも大きくなるみたい。心地の悪い短編があるかと思えば、不条理なものありコメディありとバラエティ豊かな短編集であった。カフカを連想させる「警察なんか嫌い」ラストがなんとも秀逸な「ミス・ピンカートンの啓示」が妙にツボに入ったが、「双子」とか「バン、バン! はい死んだ」「黒い眼鏡」みたいな、一見ごく普通の人間関係を描いているが全体的にデッサンが狂った嫌な作品にいいものが多いと思える。いいなあ、全体的に悪意と皮肉がにじみ出ているような作風って。2014/03/21

ちょろんこ*勉強のため休止中

64
非常に面白かった。日常生活で溢れでる悪意や意地悪さが、非日常を呼び込む絶妙なブラックさ。共感できる登場人物はほぼ皆無であるにも関わらず、何故か落ち着いた爽やかな後味。一つの話にいろんな要素が盛り込まれていて、心の中に良い意味でイガっとした物が残った。簡単にジャンル分け出来ない話ばかり。モームに苦味とちょっと狂気をさらにプラスした感じかな。上から目線の冷静な主人公と、姿が似ているのに主人公から見て愚かな女友達との確執を描いた表題作が特に秀逸。今年ベスト10に入る一冊。2013/12/23

miyu

54
面白かった!最初っからやられっぱなし。「あんた、死んでんでしょ?!」って本に何度も突っ込み入れつつ、あっという間に読み終えてしまった。「双子」の自分達に都合よくズレまくる夫婦といい「バン、バン!はい死んだ」の主人公に見た目だけ似た(中身はまるで違う)鬱陶しい女といい、結構私の周りにも同じようにいけすかないヤツが沢山いる。スパークはすごく冷ややかに周囲を観察して、拒絶する前にあれこれと要らぬことを(笑)考えまくってた人なんだろうけど、それが底意地悪いというよりも愉快に感じる今の私って相当危ないのかしら。2014/08/26

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