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海底バール

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206240
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

内容説明

「さあ、どうぞお掛けください。今晩はここにいる全員がひとつずつ物語を語り聞かせる夜なのです」―至高の料理で悪魔に対峙する「フランス一偉大なシェフ」、優雅なイギリス紳士の船長が“海の魂”に恋い慕われる「マチュ=マロワ」、闇の世界に足を踏み入れようとしていた若き日の親友との再会譚「オレロン」、天性のバイク乗りと絶世の美女の青春グラフィティ「プロント・ソッコルソとビューティー・ケースのラブストーリー」、クラス一のミステリマニアの女の子が披露する見事な推理劇「プリシラ・マップルと二年C組殺人事件」など、バールに集った怪しい面々が披露する、笑いと奇想とノンセンスあふれる物語集。現代イタリア最高の人気作家の代表作。

著者等紹介

ベンニ,ステファノ[ベンニ,ステファノ] [Benni,Stefano]
1947年イタリア・ボローニャ生まれ。U・エーコ、A・タブッキと並び、現代イタリアを代表する人気作家。1976年、『バール・スポーツ』で注目を浴び、83年、スペースオペラSF長篇『地球!』でベストセラー作家の仲間入りを果たす。笑いと奇想と仕掛けに満ちた作品を数多く発表している。また、映画『年老いた動物たちのための音楽』の監督や、脚本家・俳優としての活動のほか、朗読会や音楽家とのコラボレーションも積極的に行っている

石田聖子[イシダサトコ]
1979年福岡県生まれ。ボローニャ大学、東京外国語大学博士後期課程修了。博士(演劇映画学、学術)。専攻は現代イタリア文学、映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けい

42
海底のバールでは居合わせた客が物語を他の人々に聞かせるルール。これに従い個性豊かな客達が、個性豊かな短編の物語を語る。話の長さもまちまちで内容もバラエティに富む。どの話も面白く筆者のストーリーテラーとしてのレベルの高さを感じました。訳本はほんと古典しか読んだ事がなかったのですが、これから色々読んでみたいと思わせてくれる一冊でした。2013/08/10

三柴ゆよし

30
海底にある不思議なバルにて語られる物語を収録した短篇集。『デカメロン』風の枠物語を踏襲しており、ホラーからドタバタ喜劇、奇妙な恋愛譚からフォークロアの味わい濃厚なものまで、物語の幅がすごく広く、ステファノ・ベンニという人は、よほどのストーリーテラーであるらしい。物語も変わっていれば、語り手連中も一癖ある者たちで、怪しい黒犬が悪魔と天才料理人のバトルについて話したかと思えば、その黒犬の背中に住まうノミが小粒すぎるショート・ショートを披露したりするのがとぼけていておもしろい。最初から最後まで楽しい小説だった。2013/07/27

長谷川透

27
久しぶりのただ楽しいだけの小説だ。ステファノ・ベンニはイタリア幻想系の優れた作家の系譜にいる作家とみていいだろう。ロダーリ的な楽しい幻想を楽しみながらブッツァーティのようなブラック・ユーモアも光る。落ちの付け方も様々であるが、この作家は文体をも様々に変化させ、作品の内容に合わせ変幻自在に操る巧さがある。そして海底にあるバールの住人がそれぞれに物語を語るという設定もまた面白い。深海なのだから、そこで語られる奇譚も、もしや奇譚ではないのかもしれぬ。期待していた深海譚がなかったのは、ひょっとしたらわざとなのか。2013/09/06

りつこ

26
海底バールに集うひとたちがそれぞれ物語を語る。摩訶不思議な話もあれば気味の悪い話、ただただバカバカしい話もあって、多種多様。悪魔に気に入られたり鯨に一目惚れされたり宇宙人が買い物に来たり殺人事件が起こったり。ありそうでなさそうな世界。友だちにいそうで現実にはいなさそうな人たち。ぞくぞくしたり思わずプッと吹き出したりしながら、よみおわるのが惜しい気持ちで読み終えた。表紙と口絵も素敵。楽しかった!2013/08/24

johanna.K@よはんなと読む

22
2013/12/31「海の底にある不思議なバールで怪しい面々(含む動物)が語り聞かせる、世にも奇妙な物語の数々。U・エーコ、A・タブッキと並び、現代イタリアを代表する人気作家の最高傑作」という煽りを聞いたら何となくマジックリアリズムなんかなって思うわけですが。それを期待してしまうと期待外れに。これは煽りを書いた人があざといんであって、河出書房に減点かな。語り口調、内容がてんでばらばらの、あっかる〜い現代民話集という感じ。読後の情趣には欠けるものの、変化に富んでいてお得に楽しい作品でした。求)マップル嬢続編2014/03/27

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