内容説明
愛と血と欲望と悪魔うごめく世界。ノーベル賞作家の傑作短篇からさらに精選。「永遠の法則」を追いつづけた人生の終盤で、思いがけない恩寵にめぐまれる初老の男(「スピノザ学者」)、実直で少し抜けていて、みんながからかうギンプルが出会う、信じがたい試練の数々(「ギンプルのてんねん」)、ポーランドの僻村に暮らす靴屋の一族の波乱万丈な流離譚(「ちびの靴屋」)、年老いた夫の目を盗み、牛を切り裂きながら愛人との肉欲に耽る女の物語(「不浄の血」)…。エロスとタナトス渦巻く濃密な世界を、滅びゆく言語(イディッシュ語)でドラマチックに描いた、天性の物語作家の傑作集。
著者等紹介
シンガー,アイザック・バシェヴィス[シンガー,アイザックバシェヴィス] [Singer,Isaac Bashevis]
1904年ポーランド生れ(1902年という異説もある)のイディッシュ語作家。ユダヤ系聖職者の家に生れるが、広く世俗文学を愛し、ワルシャワでデビューした後、同じくイディッシュ語作家の兄イスラエル・ジョシュア・シンガーのあとを追うようにして、1935年に渡米。1943年に帰化するが、その後も一貫してイディッシュ語で創作を行い、一部作品の英訳にも従事。17世紀のポーランドを舞台にした歴史小説もあるが、近代化に乗り遅れた東欧のユダヤ人集落を舞台にした軽妙な小噺風の短篇が独特の味わいを漂わせている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
りつこ
すけきよ
白黒豆黄昏ぞんび
けいと