ラウィーニア

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  • サイズ B6判/ページ数 377p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309205281
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

SF/ファンタジー界に君臨するル・グウィンの最高傑作、ついに登場! 英雄叙事詩『アエネーイス』に想を得て、古代イタリアの王女として生きた一人の女性の数奇な運命を描いた、壮大な愛の物語。

内容説明

イタリアのラティウムの王女ラウィーニアは、礼拝のために訪れた一族の聖地アルブネアの森で、はるか後代の詩人ウェルギリウスの生き霊に出会う。そして、トロイア戦争の英雄アエネーアスの妻となる運命を告げられる―古代イタリアの王女がたどる数奇な運命―叙事詩『アエネーイス』に想を得た壮大な愛の物語。SF/ファンタジー界に君臨するル=グウィンの最高傑作、ついに登場!2009年度ローカス賞(ファンタジー長篇部門)受賞作。

著者等紹介

ル=グウィン,アーシュラ・K.[ルグウィン,アーシュラK.][Le Guin,Ursula K.]
1929年カリフォルニア州バークレーに生まれる。1962年に作家としてデビュー。斬新なSF/ファンタジー作品を次々に発表し、ほどなく米国SF界の女王ともいうべき輝かしい存在になる。SF/ファンタジー以外の小説や、児童書、詩、評論などの分野でも活躍。主な作品に、『闇の左手』、『所有せざる人々』、「ゲド戦記」シリーズ、「空飛び猫」シリーズ、「西のはての年代記」三部作など。ネビュラ賞、ヒューゴー賞、ローカス賞を何度も受賞しているほか、ボストングローブ=ホーンブック賞、全米図書賞、マーガレット・A・エドワーズ賞など数々の賞に輝く

谷垣暁美[タニガキアケミ]
1955年生まれ。1988年から雑誌記事や英米の小説、ノンフィクションの翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

103
幻視者、ル・グィン 遥か昔のイタリアの森で、少女はまだ生まれていない詩人から運命を告げられる。  ウェルギリウス”アエネーイス”はトロイアの英雄でありローマ建国にかかわる人物の叙事詩。 その妻としてちょっとしか出てこないラウィーニア。 この小説では自分をしっかり持った女性として描かれるのがル・グィンらしい。 英雄の口調が親しみやすくて面白く感じた。日本語訳、僕、だし2021/02/02

ケイ

74
読了したのはこちらだが、感想は河出文庫版に記録。2020/12/06

Die-Go

62
追悼ル=グウィン。イタリアの古代叙事詩『アイニーウス』を題材に取り、イタリアのある女王ラウィーニアの生涯を描く。前回読んだ時にはつまらなく感じてしまい、途中で投げ出してしまったのだが、今回は思っていたよりも物語の中に入り込むことができ、楽しめた。ル=グウィンが70歳を越えてからラテン語を習得し、コツコツ読んでいったとあり、感服。幾つになっても人は学習できるものだ。★★★★☆2018/02/25

akio

36
ル・グウィン版「アエネーイス」。といってもウェルギリウスを読んだことは無いので、単に知識としてそういうものかと読みました。神話のような、幻想的ファンタジーのような不思議な世界観です。神秘的な森に迷いこんだような感覚でしたが、登場人物たちが骨太で芯の通った内面をみせるので、夢幻のような世界と歴史世界とが重なりあう多重的な構成も感じました。母と娘など色んなテーマも織りまぜられていたと思います。「アエネーイス」では僅かな出番しかない(らしい笑)ヒロイン目線で語られる、古くも新しい壮大な物語に魅了されました。2017/02/17

星落秋風五丈原

26
『アエネーイス』は自らの統治の正当性を明確にするためにアエネーイスの末裔を自称する時の為政者・アウグストゥスの命により、未完のまま刊行された。戦の度に傷つく人々や平和を維持するために無名の人々が果たした役割などはクローズアップされない。未来においてどんなに名著と崇められても、途中でウェルギリウスが死んだのでは、彼の意図すら置き去られた不遇の書だったのではないか。その書で一切言葉を与えられなかったラウィ―ニアの姿を借りて、ル・グウィンは、ウェルギリウスが本当に書きたかった物語を見事に引き継いだと言えよう。 2014/05/17

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