憑かれた鏡―エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談

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  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204659
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

典型的な幽霊屋敷ものから悪趣味ギリギリの犯罪もの、秘術を上手く料理したミステリまで、奇才エドワード・ゴーリーによる選りすぐりの怪奇小説アンソロジー。

著者等紹介

ゴーリー,エドワード[ゴーリー,エドワード][Gorey,Edward]
1925年、シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。またエドワード・リアやサミュエル・ベケットらの作品の挿画、劇場の舞台美術なども手がけた。幻想的な作風と、アナグラムを用いた(Ogdred Wearyなど)ペン・ネームを使い分けて、たくさんの私家版を出版したために、多くの熱狂的コレクターを生みだした。1943年から46年まで、陸軍の軍務に服したあと、ハーヴァード大学でフランス文学を専攻する。1953年、ニューヨークの老舗出版社Doubledayに就職。ブックデザインを担当する。この年、最初の単行本The Unstrung Harpが出版される。1962年には、自身の出版社Fantod Pressを興し、The Beastly Babyを出版する。1963年、独立して専業作家となる。1970年、The Sopping ThursdayがGotham Book Martから出版され、同書店との本格的な関係が始まる。1977年、ブロードウェイの舞台Draculaのセットと衣装デザインによりトニー賞を受賞する。1980年、PBSの番組Mystery!のオープニング・アニメーションを作成する。1986年、ニューヨークから、マサチューセッツ州のケープ・コッドへ移る。2000年4月15日、心臓発作のため死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nuit@積読消化中

128
本書のゴーリー選出怪談はすべてハズレなし。怪談好きなら読んだことのあるド直球な定番ばかりとはいえ、何度読んでも本当におもしろい。ひとつひとつのお話にあるゴーリーの挿画も素晴らしい。個人的にも大好きな作家作品ばかりでした!怪談ではありますが、素敵な時間をありがとう。2018/06/15

mocha

95
名だたる作家の作品を、ゴーリーの扉絵で読める豪華な一冊。思い出してトイレに行けなくなるような身近な怖さはないし、スプラッタな描写もなく、純粋に話運びの妙を楽しめた。『猿の手』のみ既読。何度読んでも怖い話だ。『八月の炎暑』は まさにぴったりのタイミングということもあり、好きな作品。何かが起こる「予感」こそが怖い。サスペンスタッチの『亡霊の影』『古代文字の秘法』も面白かった。2016/08/16

がらくたどん

75
ゴーリーが選んで絵を付けた19世紀から20世紀初頭あたりのイギリスの「怪談」が12編。今風のホラーとかスリラーではなく「怪談」。叔母さんと甥っ子の幽霊屋敷での肝試しの一夜。白昼夢のように出会った自分の墓碑銘。警告する夢。歩く大理石マン。消耗した心身を追い詰める紐と鼠。復讐する肖像画。ご存知古典「猿の手」にこの世でもあの世でも同じくらい危険な女。そしてあからさまにヤバイ魔術研究家の行く末等々。「出る」から怖いんじゃない(いや、怖いけど)。「出そうな空気」に心身が絡めとられ悪意が沁み込むから怖いんだ!ヒッ!!2023/06/06

keroppi

74
【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の二・洋編〉エドワード・ゴーリーが選んだ怪談集ということど読んでみた。ディケンズ、スティーヴンスン、ストーカー等、古典の作家達が名を連ねる。ゴーリーの扉絵が、不気味な雰囲気を醸し出し、怪しの世界へ導いてくれる。ただ、ゴーリーの作品ほどは不可思議ではない。古典的な怪奇ものを味わった感じだ。特に気に入ったのは「猿の手」かな。この本を読みながら寝たせいか、昨夜うなされていたそうだ。鏡の向こう側の妖しい影に呼ばれそうになったみたいだ。2020/08/12

アナーキー靴下

70
お気に入りの方が読んでいた『猿の手』を読みたかったのだが図書館になく、調べたところこの本に収録されていることを知り借りてきた。ゴーリーが選定し、各作品の扉絵も手掛けたアンソロジーだが、怪談と言われて期待するほどには怖くない。明確な因果があったり、逆にまったく不合理であったり、みたいなわかりやすい話の方が怖く感じるのだが、収録作品の多くはその辺が曖昧で、不吉で不穏な空気に浸りながら楽しむ奇妙な物語集、といった風だ。「猿の手」はこんな話だったのか…と感無量。上手い、そして怖い、というよりは恐ろしい、かな。2023/04/21

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