内容説明
1957年、秋。一冊の小説がアメリカの青春を変えた―。きみのゆく道は、聖なる道か、狂った道か。『路上』を生んだビート作家の生涯、オルタナティヴ思想の原点がここにある。
目次
タイプライターのジェームス・ディーン
ポータケットヴィルのゴーストたち
アメリカの夢と幻滅
ビート・ジェネレーション誕生
聖者が旅にやってくる
時には誰もがブルースを歌う
聖なる愚か者たちの伝説
線路はどこまでも続く
ダルマ・ロードの巡礼者たち
山を下りて告げよ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sherlock Holmis
3
「オン・ザ・ロード」を読んでから数年、自分の中に確固としてあるアメリカへの憧れを求めて読む。あの小説の主題だったビートな奴らのデタラメな生活が基本的に事実だったことに驚愕する一方で、本来内省的な気質を持ったケルアックが社会の強要する価値観=american way of lifeや自身に降って湧いた名声によって悩み惑う姿がよく描かれていた。ちなみに伝記の一場面としても出てきたケルアック本人による詩の朗読をSpotifyで聴けた。つくづくすごい時代だ。2021/06/04