出版社内容情報
藤白 圭[フジシロ ケイ]
著・文・その他
内容説明
二年しか住めない部屋、誰もいない隣室から聞こえる「音」、ベランダに生えてくる「もの」―人のよさそうな安在の紹介物件で起こる怪奇現象、その裏に隠された秘密とは?37の駅をめぐるワケあり不動産ホラー短編集。その「秘密」に気づいたとき、背筋が凍る!!
著者等紹介
藤白圭[フジシロケイ]
愛知県出身。2月14日生まれ。B型。小説投稿サイト「エブリスタ」で活躍し、「意味が分かると怖い話」(2018年小社刊)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
76
これはまさに、訳あり物件の玉手箱。保智は安い、近い、便利を希望したら、人当たりがいい担当者の安在さんに次々と訳あり物件を紹介される。「安心してください」と言われてもなぁ(苦笑)従姉のミヤが住んでたマンションは嫌だ〜😱伏線が繋がったエピローグ。ああっ、そういうワケがあったんだ。ゾッとするんだけど、どこかユーモラスでバラエティに富んだ奇妙さを楽しめる。サクッと読めて面白かった。続編があったら読みたい。2023/05/09
みかん🍊
70
通勤に便利で駅から徒歩10分以内4万以内ってそんな条件田舎でもなかなかないよ、その条件で都内で探せば訳あり物件を探している様なもの次々紹介される物件は部屋自体は事故物件でないものの隣の部屋や近所で死者が出て幽霊が出たり、異常現象が起こる部屋、安く借りられるなら些細な事は気にしない強者ならいいかもしれない、東京は家賃が高いからそうでもないと安く借りられない、沢山の人が密集する大都会どこかで人が死んでいる怖い物件だが安在や保智や日向の人柄からカラッとしてさほど怖くはない。2024/03/04
あっか
47
面白ーい!主人公・保智(読みは『ぼち』!)がのっぴきならない事情により物件を探すため、安在不動産と共に都内の超好条件、だけど訳アリ物件を巡る。東京って怖い!笑 駅や土地の描写がリアルで、こんな物件本当にあるんじゃない?と思わせる。1話がショートショートくらい短くてとても読みやすい。それぞれの物件にそれぞれの怪異があって、よくこんなにネタがあるなー!という点にも感心します。この間アメリカ版怪談集のようなものを読んだけど、やっぱり日本のこういう雰囲気の怪談が好きだなあ。続編出ないかなあ。とっても面白かった。2023/04/16
千穂
25
保智は大学進学で東京の伯母のアパートに引っ越して10年。アパートの建て直しで退去することになる。伯母のツテで安心安全がモットーの安在不動産で部屋探しを始める。勤務先のある新宿まで電車で一本、駅から徒歩10分以内、家賃4万円。そんな夢のような物件あるの?出てくる出てくる訳アリ物件。面白い軽めの読み物でした。2023/04/15
なお
18
独身社会人の保智君が安住不動産で新居を探す過程がかかれた短編集。山手線の外周り順に一駅ずつ物件が紹介され、そして怪奇現象に遭遇していく。 実在するお店の名前などもでてきて東京を巡っているようで楽しい。 ホラーだけれど全く怖くなく、笑える。 時間潰しにちょうど良い作品。 続編でないかしら。2023/05/29