出版社内容情報
劉備や諸葛亮を支えた忠義に厚い勇将として、三国志屈指の人気を誇る趙雲子龍。その波乱に満ちた生涯を描ききる歴史大河ロマン。
内容説明
劉備、諸葛亮を支えた三国志随一の勇将―その波乱の生涯を描ききる歴史大河ロマン。
著者等紹介
塚本〓史[ツカモトセイシ]
1949年、岡山県倉敷市生まれ。大阪で育つ。同志社大学文学部卒業後、印刷会社に勤務しながらイラストレーターとして活躍。89年、「第11回小説推理新人賞」(双葉社主催)最終候補に残る。96年、『霍去病』(河出書房新社)で文壇デビュー。古代中国を舞台にした作品を多数発表している。『煬帝(上・下)』(日本経済新聞出版社)で第1回歴史時代作家クラブ作品賞、『サテライト三国志(上・下)』(日経BP社)で第2回野村胡堂文学賞を受賞。父・塚本邦雄創刊歌誌「玲瓏」の発行人も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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W-G
235
趙雲視点から三国志をなぞっただけの内容で、通常十巻以上に及ぶものを、四百頁弱におさめているので、そりゃ内容も薄くなる。劉備夫人救出あたりに一点集中で山場を作ればいいのに、よりにもよって、その出来事をさらっと流して描かないという、著者の拘りなのかよくわからない暴挙に出ている。この作家さんはわかりやすい英傑よりも、暗君・暴君を題材にした方が筆がのるようだ。『仲達』と共有した世界観で、阿片を利用する孔明の設定も再登場。そこは面白かったけれども、肝心の趙雲に魅力がなく、わざわざ主人公にした意味が見いだせなかった。2023/03/22
rosetta
24
★★☆☆☆三国志ファンとしてはこの方の本で今更びっくりするような新しいことが読めるとは期待していなかったけれど、作者のせいか編集者の責任か、それを下回る残念な本。山場もなく華やかさもない。趙雲が劉備と出会うまで(どこまで史実なのだろう)と、妻と妾との三人の生活を大事に楽しんでいたなんてところは目新しかったが。冒頭近く張容貝と言う人物が出てくるのだが度々趙容貝と誤植。これは誤変換かと思うが袁紹軍が袁将軍に、老師が老子に。目出度い(これも当て字ではあるが)を愛でたいと書いたら意味が違ってくる。→コメ欄へ2022/04/06
まえぞう
24
趙雲というと、関羽、張飛、孔明に次ぐ蜀漢の主役ですが、他と比べると透明感がありますね。劉備たちと出会うまでは趙雲の物語ですが、彼らと行動するようになってからは、やっぱり引っ張られてしまいます。一冊では有名な歴史を追いかけるだけで手一杯なのは仕方ないですかね。2022/03/06
まさ
23
『姜維伝』の流れで手にしてみたものの、思い描く趙雲像とは離れていたためかいまひとつ物語に入り込めなかった。下積み時期のページが多く、(自分が考えている)活躍期の描写が少ないので、なんだか淡々と時代が流れているよう。やや消化不良かな。2023/09/29
Ever531
21
薄っすい三国志ものでしたね〜。色々な出来事が、酒屋での会話や、噂話、痘痕宦官からの報告だけでどんどん進み、ほぼ戦いでの活躍が描かれていない趙雲(笑)。実際はこんなもんだったのかなと。馬超もハツラツとした好漢だけど、それだけの噂先行型だったり、その他も・・・。とは言え三国志好きなので、視点が違うだけで楽しめました。2022/05/01