出版社内容情報
近代化と日本的体質の悪しき象徴=水俣病を見つめ続けた作家による未来への視座。J・デップ主演映画「MINAMATA」9月公開。
内容説明
まっさきに枯れたのは松の大木だった。海が病み、魚が死に、人が死んだ。現代文明社会の負の側面をその身に引き受け、闘い、それでも人間を信じるとは?水俣病公式確認から65年。“遅れて来たよそ者”として、水俣にたどり着いた著者が触れた生類への祈りと共に生きる人々の姿、魂のことば。
目次
第1章 水俣へ
第2章 水俣の祈り・杉本栄子―天地に祈り生きた人
第3章 水俣の祈り・緒方正人―魚の代理人として立つ人
第4章 水俣の祈り・ユージン・スミス―ユージン・スミスと水俣
第5章 近代に現れた「日本の精神の古層」
著者等紹介
田口ランディ[タグチランディ]
1959年、東京生まれ。2000年、長篇小説『コンセント』を発表、本格的な作家活動を始める。以来、人間の心や宗教、社会問題等をテーマに、フィクションとノンフィクションを往還しながら幅広い執筆活動を続けている。01年、『できればムカつかずに生きたい』で婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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