出版社内容情報
『羅生門』『こころ』『山月記』……高校の教科書で扱う小説の、授業では習わなかった目からウロコの味わい方を解説。
内容説明
高校の現代文でおなじみの小説には、なぜか決まってダメダメな人間が描かれていること、ご存じですか?先生はそんなこと、ひと言も触れなかった?それは残念!でも、今からでも味わってみてください。芥川や漱石、太宰や〓外は、クズやヘタレにどんなメッセージを込めたのか。授業で居眠りした人も純文学の虜になる、目からウロコの読み解き方を披露します。
目次
羅生門 芥川龍之介―一見卑劣な行動を、「身分」と「にきび」で読み解くと、近代の青年の悩みが見えてくる。“先の見えない自由な世界”に駆け下りていくことの本当の意味とは?
山月記 中島敦―「李徴はなぜ虎になったのか?」は、論じる意味なし!反省しているように見えて、実は成長していない主人公のダメ人間ぶりに、あなたは気づいたか?
舞姫 森〓外―語り手が何を「書かなかったのか」に注目!臆病な豊太郎が、なぜエリスに声をかけることができたのか?なぜあのタイミングでエリスと男女の関係になるのか?
こゝろ 夏目漱石―先生が死ぬタイミング、遺書の内容を妻に秘密にする理由、そして遺書を読み終えた語り手のその後の人生…。読み解く鍵は、そこにある。
檸檬 梶井基次郎―主人公の「私」は、借金まみれなのに、どうして檸檬なんか買うのだろうか?八百屋と丸善の対比の意味を解く鍵は、八百屋を「果物屋」と呼ぶ理由に隠れていた!
富嶽百景 太宰治―奇異な服装を慰めてくれた井伏鱒二に、「私」は感謝しているのか?それとも…。「月見草」と「富士山」に込められた本当の意味とは?
頭ならびに腹 横光利一―タイトルの「頭」と「腹」が象徴することとは?故障で止まった列車の中で「子僧」だけが正しい選択ができた理由とは?
著者等紹介
佐藤功[サトウイサオ]
埼玉県生まれ。立教大学文学部日本文学科卒。県立高校教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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