出版社内容情報
男は渋谷の交差点に立ち続ける、友との約束を果たす為に――いま、100人の「物語」が時代を貫く! 堂場瞬一、前代未聞の挑戦作!
内容説明
一気読みできて、何処からでも読める!?文学の新たな手法に挑む問題作!この本は、100人の物語(インタビュー)で繋がる。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で小説すばる新人賞を受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
253
堂場 瞬一は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、インタビューの形式をとった堂場 瞬一版平成社会風俗史でした。どこまでノンフィクションで私小説か解りませんが、著者とほぼ同世代ということもあり、100%の事件が既知、大変興味深く読みました。本作は、企画・アイデアの勝利ではないでしょうか?堂場 瞬一ファンの皆様、平成史総括ということで、本書は次回の直木賞受賞でも良いかも知れません。 2020/01/29
旅するランナー
224
ええ、堂場さんの小説は、ほとんど読んでますよ。 ーありがとうございます。新作は読みましたか? はい、1989~2019年の毎年大晦日に渋谷で、全部で100人に行われるインタビュー形式で、その時々の時事ネタが語られてますね。 ーどうでしたか? 平成という時代を振り返られて、懐かしさと滑稽さを感じました。ー評価はいかがですか? 作者本人を目の前にして、悪いことは言えませんよ(笑)。2020/04/18
いつでも母さん
188
『一気読みできて、何処からでも読める!?』と帯にあった。私は始めから読んだ。一気に読んだ。面白かった。丸ごと私の生きた【平成】があった。いろんなことがありました・・大晦日、渋谷スクランブル交差点を定点に平成の始めから終わりまで永いインタビュー。同じ人がいたり、親と子、外国人、中学生もいれば80歳もいる。職種も色々だ。各人のインタビューからあんなことやあんなことを思い出す。【令和】は始まったばかりだ。平和でありますようにと願わずにいられない。2020/01/28
雅
112
大晦日、渋谷の街頭で道行く人に1年を振り返ってもらう。それを平成の間ずっと続けた事で生まれた1冊。スポーツや事件にスポットが当たる事が多いのは堂場先生らしい。最後に友人に向けた1行にホロッときた。ってこれフィクションなの⁈2021/02/25
あすなろ
93
本書は、フィクションです、と大きく書かれている。でも、本当?と言いたくなる堂場氏独自の平成邂逅史。毎年大晦日に同じ街角で堂場氏と思しき男性が行き交う人にインタビューした記録という体を取っている。こういう手法もあるのか、という平成史の振り返りとして諸々一読に値する。ただ、その平成振り返りの体裁なのに何故、西暦表記のみなのかが僕には分からなかった。やはりここは併記頂きたかった。読み手のそれぞれ悲喜交々のその年の想いも載せて読みたかったのである。2020/04/04