出版社内容情報
1920年代に勃興・隆盛するモダニズム文学と探偵小説。怪奇、犯罪、科学といったテーマを軸に、相互に影響しあう熱い磁場を活写。
内容説明
怪奇、幻想、科学、犯罪、心理…より新しいものへ、より未知なるものへ!100年前の1920年、「新青年」創刊。そして「文藝時代」「文學時代」へ―探偵小説と新干覚派らのモダニズムとが相互乗り入れする文学シーンはこんなにも可能性に満ちていた―!戦間期日本の想像力を問い直す、もうひとつの文学史。
目次
ミステリとモダニズム
第1部 幻想探偵の作法(光学トリックの迷宮、異界への郷愁;乱歩と宇野浩二式幻想空間;幻想空間浅草と魔術・犯罪・ファンタジー;堀辰雄 遊戯としての犯罪)
第2部 人造人間幻想―人間改良と機械的存在(人体改造と犯罪学・優生学;電気人形、ロボット、アンドロイド;ロボットの恋と犯罪)
第3部 モダニズム文芸誌の探偵小説指向(私の目は薔薇だ―怪奇幻想からミステリ、科学的知覚へ;「文藝時代」の科学主義―横光利一の神秘科学、新感覚派の怪奇幻想;尖端・探偵雑誌としての「文學時代」;川端康成の科学・事件・探偵小説;犯罪心理から心理そのものの異常性へ)
著者等紹介
長山靖生[ナガヤマヤスオ]
1962年、茨城県生まれ。歯学博士。評論家。歯科医の傍ら、近代日本の文化史・思想史から文芸評論や現代社会論まで、幅広く執筆。1987年、横田順彌らと古典SF研究会を創設し初代会長を務める(名誉会長・小松左京)。『偽史冒険世界』(筑摩書房)で大衆文学研究賞、『日本SF精神史』(河出書房新社)で日本SF大賞・星雲賞、『日本SF精神史“完全版”』(河出書房新社)で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark.jr
あんすこむたん
rbyawa
Lieu