小岩へ 父敏雄と母ミホを探して

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  • サイズ 46判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309027234
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

『死の棘』の「舞台」となった小岩、及びミホが入院する周辺の土地、そして神戸へ。息子にその記憶の光景は今どう立ち上がるのか。

島尾 伸三[シマオ シンゾウ]
著・文・その他

内容説明

特攻くずれの私小説作家と、奄美の旧家の娘。ふたりの間に生まれた兄妹をむしばむ剥き出しの現実。次第に狂気にさいなまれる母と、家庭をかえりみない不機嫌な父。それは東京・小岩ではじまった。「家庭の事情」と「子供の事情」名作『死の棘』の舞台の片隅で翻弄される幼い二つの命。

目次

第1章 生き物たち
第2章 出神戸
第3章 小岩へ
第4章 砂おろし
第5章 かたわらの子ども
第6章 笑うな
第7章 ねずみ色の景色

著者等紹介

島尾伸三[シマオシンゾウ]
1948年神戸生まれ、奄美大島育ち。写真家。1974年東京造形大学卒。1978年写真家・潮田登久子と結婚。夫妻共著による中国風俗のルポ多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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れっつ

15
「死の棘」に著される島尾敏雄・ミホ夫妻に興味を持ち、この新刊を初読み。夫妻の長男による、家族が小岩に住んでいた頃の思い出し書きをランダムに綴った1冊。各小章の文の内容が上手く着地しないまま次章へ移るため、流れを掴めず正直読みにくかった。伸三氏は幼少期から、兄として妹を気にかけながら、母親の常軌を逸した性質による支配と父親の終始身勝手な態度との狭間で、自身は生きにくい人格とならざるを得なかった、が主題という印象。あとがきと、その直前の三章に、彼の言いたかったことが集約されているように思う。 2018/09/27

湯一郎(ゆいちろ)

3
小岩に縁があるので、タイトルに惹かれて。島尾敏雄、島尾伸三、しまおまほ。しまおまほだけはなんとなく名前を知っていたくらいで、それ以外は全然知らなかったので面白い。伸三が4〜6歳の間だけ過ごした小岩の思い出なので、全体的に夢の中のよう。島尾敏雄の『死の棘』とかと併せて読めばもう少しわかるのかも。2019/02/12

yoyogi kazuo

0
「死の棘」は未だ島尾敏雄とミホの魂に食い込んだままだ。2020/12/20

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