出版社内容情報
LGBT、AV強制出演、ブラック企業、うつ病……人生に絶望した者たちが集い、究極のホワイト企業を起ち上げようと動き始める──
内容説明
「やめてー!!」、死に場所を求めさまよい歩いていた賢治の耳に響く悲鳴。振り向いた先には下着姿の女子が!?そして再び響き渡る「カーット!!」の大きな声。絶賛人生に絶望中の賢治は、AVの撮影現場に遭遇してしまったのだ。「自殺するくらいなら」とAVの出演を依頼された賢治だったが、まったく役に立たないまま撮影現場をあとにする。だが、そこで知り合ったAV女優・真央との出会いが大きく運命を変えていく―。
著者等紹介
又井健太[マタイケンタ]
1979年北海道生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。大手映像関連企業を10ヵ月で退社後、テレビドラマのAD、バーテンダー、アダルトビデオ制作、ホスト、派遣社員など20種近くの職業を経験。2007年より、アムステルダムの日系企業で働いた経験を持つ。『新小岩パラダイス』で第3回角川春樹小説賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
110
思いの外、色々と深く考えさせられる一冊でした。40超えの「賢治」は死に場所を探し、さまよっていましたが、偶然下着姿の女の子を目撃するコトに。そんな彼女「真央」はAV女優で、彼女との出会いが「賢治」の運命を大きく変えていきます。ブラック企業の話、AV業界のなかなかハードでシリアスな話などディープな内容に唸らせ、どんどんページを捲ってしまいます。自殺志願の話も綴られており、単にアダルト業界のドタバタ騒動ではなく、ドロップアウトしたあらゆる人々の再生をとてもドラマチックに書いています。人生、諦めてはダメですね。2021/07/16
hamao625
13
人生はわからないからこそ面白いなと思わせる内容でした。怖いなと感じたのは、洗脳で一番効果があるのは、恐怖を与えることだと。死の絶望からきっかけをつかみ、会社を立ち上げた、賢治。大志を抱くが、周りの人間に、支えられ過ぎて、個性がいまいち感じられず。外国で会社を作る魅力は感じたが、性に関わる事業内容には疑問符も。それでも暗い内容なのに明るい文体でスッキリ読めた。終始感じていたのは、自ら命を絶つことはとてもとても悲しいことだということ。2019/02/03
Hirouch
6
期待値が高すぎたのかもしれません。小説でハッとする文章がひとつもなかったのは久しぶりのことでした。あるいは北ドイツに住んでいたことがあって、オランダの描写が全く新鮮に感じなかったのもあるのかもしれません、、、2021/08/10
バカ殿。
2
軽いタッチだけど泣ける。人生に絶望した人におすすめ!2017/10/10
りょう
1
ハチャメチャなストーリーだけど、どこか元気がでるし、真実があって、笑っちゃう。自殺するくらいなら、世界を旅しちゃえ!2017/10/02