出版社内容情報
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日――“与謝野晶子以来の天才歌人”による、空前絶後のベストセラー歌集。
俵 万智[タワラ マチ]
著・文・その他
内容説明
280万部の大ベストセラー!与謝野晶子以来の天才歌人、俵万智の第一歌集。
目次
八月の朝
野球ゲーム
朝のネクタイ
風になる
夏の船
モーニングコール
橋本高校
待ち人ごっこ
サラダ記念日
たそがれ横丁
左右対称の我
元気でね
ジャズコンサート・IMA
路地裏の猫
いつもアメリカン
著者等紹介
俵万智[タワラマチ]
1962年、大阪府に生まれる。81年、早稲田大学第一文学部入学。在学中に歌人佐佐木幸綱氏と出会い、作歌を始める。卒業後、神奈川県立橋本高等学校で国語教諭をつとめながら、作品を発表。86年、「八月の朝」50首で第32回角川短歌賞を受賞する。87年、第一歌集『サラダ記念日』を刊行。口語を使ったみずみずしい表現が話題になり、たちまちミリオンセラーとなって、社会現象を巻き起こした。歌集に『サラダ記念日』(第32回現代歌人協会賞)『プーさんの鼻』(第11回若山牧水賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
106
俳句や短歌はシロウトというより全く縁がないがサラダ記念日は知っている。彗星のごとく現れ「この味いいね」と君が言ったから…なんて世の中の人を驚かした。今更ながら歌集を開いてみると、そこには80年代の時代の風に乗ったキラキラと輝く若々しい著者がいる。どうしても海が見たくて十二月ロマンスカーに乗る我と君/私も小田急沿線に住み幼い息子と行き交う電車眺めていたな。万智ちゃんを先生と呼ぶ子らがいて神奈川県立橋本高校/あれ!学校名がそのまま歌に。そういえば悪友が近くの神奈川県立上溝高校の先生やってたな。歌にはならん。2021/08/06
kaizen@名古屋de朝活読書会
75
現代短歌の草分けかも。学校の先生らしい、わかりやすさがいいかも。この本のおかげで、短歌を知るきっかけになった人が多いのもよい。2020/03/23
有
54
「この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」いいねと言われて作り続け、飽きられるようなことはしない。記念日としたためる。それも主食でなく、サラダへ向けられたささやかな一言を大事に切り取って。俵万智という少女のなんと親しみやすく、可愛らしいことか。恋をしている生活を堪能させてもらった。時折こちらが照れてしまうくらいに。波のしぐさ、夕焼けろ空、うっふんうっふん並ぶ白菜。単語と単語に橋がかかる。それ以上ない形として、言葉が輝きを放つ。2021/03/03
momogaga
49
読メ開始以前の既読本。「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日。何度口ずさんでも古びない。
ばう
44
実家に帰って懐かしくて本棚から手に取った本。30年以上経っても色褪せない、みずみずしい歌の数々でした。ケータイもスマホも無かった時代の恋の始まりと終わりとその間の心の揺れ、親への思い、勤務先の情景、旅の記憶など、どの歌からもその場の匂い、音などが鮮やかに伝わってくるから不思議。読めて良かったです。2019/03/29