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出版社内容情報
小説技術の第一人者が「小説の教師」漱石をモデルに創作のテクニックを徹底して教える究極の小説講座。名著を20年目に増補・復活。
【著者紹介】
1952年東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。著書に『中上健次論』『不敬文学論序説』『日本小説技術史』など。
目次
第1章 心構え編 対談 奥泉光×渡部直己―「小説の教師」夏目漱石に学ぶこと(漱石は「小説の教師」である;漱石作品の出だし二ページを全部読んでみる;教科書版『こころ』をつまらないと思う感性が、小説家の条件 ほか)
第2章 テクニック編 中上級者のためのすぐに役に立つ十五講(書き出し;人物造形法;衝突の技法 ほか)
第3章 読解レッスン編 マドンナはなぜ憎まれないのか?―『坊っちゃん』を読む(創作動因としての「神経衰弱」;「甲」と「乙」の戦い;『坊っちゃん』あるいは言葉たちの活劇)
著者等紹介
渡部直己[ワタナベナオミ]
1952年生まれ。早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
37
夏目漱石って、やっぱり凄いと思いました。ちょっとコレを機に読んでみようと思いました。2016/10/25
ころこ
29
一応、作家になるための指南書という体ですが、漱石論、文学論として読めます。漱石を「猫派」と「こころ派」に大別し、前者は無からエクリチュールの増殖を志向し、後者は内面を書くことでエクリチュールの減殺が行われているといいます。多くは後者を支持しますが、それは新聞連載という形式上、大衆に受けるためのしのぎであり、自然主義的な見方をする我々の目にはそう見えるだけに過ぎません。いうまでも無く本書は前者によっています。漢文脈の物質性に焦点を当てることにより空間や時間が意識され、小説というジャンル批評に展開しています。2020/03/22
xyzw
6
毒を含んだ悪書、というべきだろう。いささか独見が多すぎて、とてもではないが純粋中立な技術論としては読めない。ただし、毒も適量ならば薬になるものだ。あくまで個人的にだが、とてもためになった。特に、本著に横溢する批判的精神にはおおいに感化された。これまでは気に入らない作品でも「勉強だ」と割りきり、「どこが面白いのだろう」と首をヒネりながら読んでいたものだが、本著のおかげで自らの感性にそぐわないものを無理に摂り入れる必要はないのだと気づくことができた。「面白くない」と批判しても良いのだ、と知ることができた。2016/06/23
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6
批評講座としても読める部分も多々。漱石を読みたくなる。2016/03/02
ゆーま
4
彼岸過迄を読みたくなった2017/06/13