エロ本黄金時代

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309024318
  • NDC分類 051
  • Cコード C0095

出版社内容情報

エロ本の時代は、いま終わろうとしている。雑誌の黄金時代とともに、男たちが築き上げた偉大なるエロ本文化をめぐる貴重な同時代史。

【著者紹介】
1956年、所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。バブル焼け跡派を自称し、ノンフィクション、小説、評論等を執筆。著書に『裏本時代』『AV時代』『60年代 郷愁の東京』『迷宮の花街 渋谷円山町』他。

内容説明

雑誌の黄金時代、自由と夢を抱く男たちが築き上げたエロ本文化。現場の貴重な証言を満載しておくる、30年間の同時代史。1980年代に輝いた、エロ本という文化。

目次

極私的エロ本前史
八〇年代エロ本クロニクル
昔はよかったんじゃない 昔がまともだったんだよ―八〇年代エロ本の製作現場はどうなっていたのか
日本出版史のターニング・ポイント―自販機本の世界
『ビデオ・ザ・ワールド』休刊に想う
縁は異なもの。ミスター・Oを待ちわびながら―伝説のエロ本ライター、奥出哲雄のこと
伝説の人 奥出哲雄―エロ本にひとつの時代を作った男
「エロ雑誌一代」編集者、櫻木徹郎
社会に受け入れられない部分を本にするのがエロ本屋―中沢慎一インタビュー
美少女伝説を創った男―山崎紀雄物語
モデルの肖像―野良猫のように自由で美しかった、エロ本の天使たち。
彼女の周りだけは八〇年代が続いている―女優・中村京子
熱海でも旅館でもなく―回想の一九八〇年代
エロ本が創りあげた写真の文化・文章の世界
エロは終わっているわけじゃない―デザイナー・有野陽一
エロ本が減っていくと同時に自由さも消えた―デザイナー・明日修一
不良やはぐれ者達の祝祭の真ん中で―編集者・曽根賢(ビスケン)
男たちの点鬼簿
アダルト業界壊滅前夜

著者等紹介

本橋信宏[モトハシノブヒロ]
1956年、所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在、都内暮らし。半生を振り返り、バブル焼け跡派と自称する。執筆内容はノンフィクション・小説・エッセイ・評論

東良美季[トウラミキ]
1958年、川崎市生まれ。國學院大學哲学科卒。編集者、AV監督、音楽PVディレクター、グラフィック・デザイナーを経て、2000年頃より執筆に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フロム

9
エロ本業界クロニクル、そして絶叫にも似た断末魔。構成も良いし、兎に角文章が上手い。エロ本業界に携わった人間の自負と誇りが溢れ出している。 本著を読めば当時がいかに才能が結集してたか良く分る。 ネットの普及により才能が拡散してしまい、自由が管理によって各個撃破されている現状はさびしいの一言。 サラッとした読後感だがお手本のような編集技術と文章。中々の傑作であると僕は思う。青山正明って下戸なんだ。そういうトリビアも多い。2016/01/17

阿部義彦

9
80年代は雑誌の時代だった。2007年「ベッピン」等80年美少女カルチャーの、総本山英知出版が倒産。アダルト業界に無料のネット世界が立ちはだかっていたのだ。その失われた世界を過去に書かれた記事の、再録と新たな書き下ろしによって蘇らせます。昔はデザインは丸投げで編集者とデザイナー、お互いに強い信頼関係があった。だけど今はDTPのおかげでモニターで見えてしまうだろう。そうすると編集者は素人であろうと眼で見えるので「ココを変えて、ココはこうして」と言えるようになった。コッチの都合なんてお構いなしに、直しが入る。2015/12/31

nizimasu

9
エロ本黄金時代というが主に著者の本橋さんや東良さんが活躍していたビデオザワールドと白夜書房の印象が強い。同時代に10代だった身からすると圧倒的に80年代や90年代は英知出版がメインで白夜はサブだった時代。今でも語り部がこうして記録を残していった方が後の世代に受け継がれるというのは聖書の頃から変わっていないのかもしれない。それでも宇宙企画の創始者である山崎さんの貴重なインタビューとかこじままさきさんとかの名前が出てくると感慨深いものがある。ここでも奥出哲雄さんの異彩ぶりのリスペクトはさすが奥出門下ならではか2015/12/25

Katsuto Yoshinaga

8
ウィークエンドスーパーとか写真時代、それに連なるサブカル文化にはかなり熱中した。JamとかHeavenを古書店で探し回った。本書で描かれているエロ本編集者は憧れの職業だった。そんなノスタルジーから即買い即読み。80年代の雑誌文化好きにはたまらなく面白い。本書には「エロ本は自由」という思想が横溢している。現在、『エロ本時代』と共に『雑誌時代・文化』は危機的状況だ。デジカメ、DTP、ネットにより編集やデザインはさらに自由になった。自由がエロ本を滅ぼすとは…。もしかすると、面白さは閉鎖の中にあるのかもしれない。2015/12/23

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

5
かつてはおっぱいが寝ても崩れないで形を保っている女性はまだいなかった。作った胸、造作に外科的な手を加えた顔、そういう女性ばっかりのグラビアに「エロ本」という言葉は似合わない。エロからすら、身体性というものが失われてしまったよ。2016/04/28

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