においのカゴ―石井桃子創作集

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784309023380
  • NDC分類 913.8
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『ノンちゃん雲に乗る』等、創作でも世代を超えて読み継がれる物語を遺した石井桃子の貴重な作品集。単行本未収録作、多数。

【著者紹介】
作家、翻訳家。『クマのプーさん』『ちいさいおうち』「うさこちゃん」シリーズなど数々の欧米児童文学の翻訳を手掛けながら、『ノンちゃん雲にのる』等の創作も行い日本の児童文学普及に貢献した。2008年没。

内容説明

101年の生涯を子どもの本とともに歩んだ作家・石井桃子が紡ぎだした少年少女のための情感あふれる物語。1950~60年代発表の単行本未収録作を含む童話・少女小説18篇。

著者等紹介

石井桃子[イシイモモコ]
1907年、埼玉県浦和に生まれる。28年、日本女子大学校英文学部卒業。文藝春秋社、岩波書店などで編集に従事。戦後、宮城県鴬沢で農業・酪農をはじめる。その後上京し、翻訳家、児童文学作家、随筆家として活躍。自宅の一室に子どもの図書室「かつら文庫」を開く(58年―のちに公益財団法人東京子ども図書館へ発展)など、その活動は子どもの本の世界を実り豊かなものにした。2008年、一〇一歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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takaC

76
童話という括りではないよな。時代背景と色濃く結びついた作品群。字面通りに読み取っても切なさ満載なお話たち。作品集と銘打ったのは石井さんご本人ではなく後世の誰かだよね、きっと。2016/10/01

野のこ

46
昭和の半ばの雰囲気が感じとれ、私はまだ生まれてはないけどどこか懐かしい情景。当たり前ですが、今の生活とは違う空気。戦争のかげをちらりと残しつつ新しい時代を求める活気、少年少女たちの一途でのびやかな姿、思春期の心のときめきざわめき 四季が巡るにおいや音。短い物語もすべて良質な読書の時間。特に良かったのは「まり子ちゃんとおともだち」まり子ちゃん なあに あそびましょ…もぐもぐもぐに、うっと涙腺が緩みました。最後はほっとしました。2018/03/18

あじ

46
(児童文学)ひらがなが砂鉄のように、指先に吸い付いてくる感覚で読みました。昔日の幼心が磁力で引き出され、甘く酸っぱい気持ちで満たされたのです。自分の意思を持ち始めたあの頃は遠くなるばかりだけど、今もすぐ隣に無邪気な私の存在があることを気付かせてくれました。18篇の童話・小説創作集2015/06/19

九月猫

26
1950~60年代に発表の童話を集めた一冊。まだまだ戦争の影を残す時代であり、山村(東北?)を舞台にしたお話も多い。「戦争を知らない子供たち」世代の私にはなかなか背景がうまく想像できないけど、こういう時代が確かにあり、そこに暮らす子供たちと家族がいたのだと強く感じた。生活童話が主だが、見えないお友達のお話「見えない、小さいお友だち」「まり子ちゃんとおともだち」の2編がよい。解決方法が子供にとって無理がなく優しい。最後3編は少し上の年代向けで「それいゆ」初出の2編は難しい年頃の少女の揺れる心が瑞々しい。2014/12/24

ばちゃ

18
石井桃子さんの童話集。少し前の年代に書かれたものなので、多少古い感じはするものの、作中の子供たちがとてもイキイキしていて先が気になりどきどきします。情景がたやすく想像できて楽しい。「さんちゃんとバス」「心臓に書かれた文字」がすき。 2015/02/10

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