新しいおとな

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309022697
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「うつつをぬかす本」「たのしい図書室」…生涯を子どもの本と歩んだ著者の、子ども、本、本の置かれる場所をめぐる読書案内エッセイ

【著者紹介】
作家、翻訳家。『クマのプーさん』『ちいさいおうち』「うさこちゃん」シリーズなど数々の欧米児童文学の翻訳を手掛けながら、『ノンちゃん雲にのる』等の創作も行い日本の児童文学普及に貢献した。2008年没。

内容説明

幼い日のゆたかな読書体験と「かつら文庫」の実践から生まれた子ども、読書、絵本、本づくりをめぐる随筆集。子どもの本とともに歩んだ作家・翻訳家がやさしい言葉で真摯に綴った83篇。

目次

私の読書
子どもにとって、絵本とは何か
「のり物絵本」は、もうたくさん
幼い子どもと絵本を結びつけよう
『いやいやえん』誕生のころ
ベストセラー
幼児の記憶と思いあわせて
ひとりひとりの子ども
子どものすがたの内と外
新鮮な子供の感受性〔ほか〕

著者等紹介

石井桃子[イシイモモコ]
1907年、埼玉県浦和に生まれる。28年、日本女子大学校英文学部卒業。文藝春秋社、岩波書店などで編集に従事。戦後、宮城県鴬沢で農業・酪農をはじめる。その後上京し、翻訳家、児童文学作家、随筆家として活躍。自宅の一室に子どもの図書室「かつら文庫」を開く(58年―のちに公益財団法人東京子ども図書館へ発展)など、その活動は子どもの本の世界を実り豊かなものにした。2008年、101歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おばけりんご

21
石井桃子さんが色々な媒体でかかれたエッセイを纏めた本。とくに家庭文庫研究会の話やかつら文庫の話は、興味深いものでした。子どもを侮らずそして持ち上げすぎない石井さんの眼差しは揺るぎなくて読んでいると気がつく事が多かったです。児童図書館のくだりは本当に頷く事しきり。現代の少子化を象徴していて、何とかならないものかと思います。たくさんの人に読んで欲しいです。2014/04/30

シュシュ

18
石井さんの子どもの本への思いがぶれずに潔い。子どものための物語が生まれるときの推測が興味深かった。「その作者は子ども時代の記憶をかなりはっきり、たくさん持っている。そして、おとなになり、おとなとしての人生も経験し、文学も味わい、子どもを子どもとして尊重することも知った。ある時その人は、子ども時代に通ったことのある裏町を何年ぶりかで通りかかった。その時、突然、少年、または少女としてそこを通った日のことが、においさえそのまま、目の前に再現した…」「子どもの本は根源的な人間の本である」という文を読めて嬉しい。2014/04/12

遠い日

13
子どもの本と、子どもの世界への深い眼差しが感じられる石井さんのエッセイ集。子どもが本の世界を自力で開拓し、没入していくようすを「かつら文庫」を運営しながら、つぶさに見てきたからこその、本当のことばがここにある。子どもがちゃんと真実を見抜き、本当のことがあるかどうかをTVでも雑誌でも、感じとって選別する能力があることを、石井さんは「マス・コミおそるるにたらず」と言いきる。書き急ぐ人ではない石井さんの文章は、終始温かい。2014/05/14

こよみ

12
こどものための本のお話 こどもって難しい2014/07/06

ミス レイン

8
読み進む程に惜しい人を亡くした思いが強まる。子供のこと、子供の読書教育についてのこと、頭の中でひねり出した理論ではなく自らの学習や体験、観察から意見や問題点を述べていることに一本通った信念を感じる。自分の子供の健全を願うならわが子を取り巻く環境、つまりは他人の子供も健全にしてやらねばならないという言葉を現代のモンスター親子に知って貰いたい。岩波少年文庫に関しては、幼いころ収録された物語りの面白さに衝撃を受けた記憶が鮮明なので泣けてきた。子供の財布には高価な価格な上、原則買い切りの岩波書店の本なので扱って2014/11/13

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