マヤコフスキー事件

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309022352
  • NDC分類 981
  • Cコード C0098

出版社内容情報

自ら命を絶ったとされているロシア未来派の代表的詩人マヤコフスキー。巨匠の最期に何があったかを暴き、真実に迫る渾身の作品。

【著者紹介】
1932年生まれ。翻訳家。訳書に『マヤコフスキー詩集』『火星年代記』『ナボコフのロシア文学講義』ほか多数。岩田宏の名で詩集『いやな唄』『頭脳の戦争』ほか多数の著書がある。

内容説明

自ら命を絶ったとされる、ロシア未来派の代表的詩人マヤコフスキー。彼の最期に何があったのか?すべてを暴き真実に迫る渾身の書下ろし作品。生誕120周年記念出版。

目次

四月十四日
自殺?
排斥と流行
ポロンスカヤの回想記
ポロンスカヤに拍手を
スコリャーチン
混乱
最後の一週間
ポロンスカヤ三度目の正直
証拠の手紙
死者を悼むとは

著者等紹介

小笠原豊樹[オガサワラトヨキ]
1932年生まれ。東京外国語大学外国語学部ロシア語科中退。ロシア文学研究家、翻訳家。岩田宏の筆名で小説と詩も書く。露仏英の3か国語を自在に操る稀代の翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

27
実在のロシアの詩人の死をめぐるノンフィクション。自殺と思われていたが恋人の女優が彼の家から出てくる男を見たという。ただ連続して誰かが捜査したというわけではないのであくまで推論でとどまっている。2022/04/15

しゅん

7
マヤコフスキー最後の一年を過ごした恋人、ヴェロニカ・ポロンスカヤが残した資料の翻訳と訳者の文章がひとつの流れの中で共存する不思議な本。小笠原豊樹さんがポロンスカヤに憑依してマヤコフスキーに恋しているようで、八十代の死期の近いおじいちゃん(実際刊行された翌年に亡くなっている)が書いた本なのにキラキラした青春を感じる。読んでいるとマヤコフスキーが癇癪持ちの愛すべきダメ男であることがよくわかるんだけど、それを書き記す著者の目線に満ちた乙女心がとんでもなくて・・!なんというか、一篇の恋の詩を読むような気持でした。2016/03/09

えっ

3
ノンフィクションというには情感たっぷり過ぎてあまり腹落ちせず。でもマヤコフスキーの詩もエピソードもたっぷりで良い読み物だった。ブリーク夫妻、特にリーリャは凄まじい人で毒々しい!と思った。小笠原さんの情熱的怒りはちょっとファンボーイぶりが激しくてふふっとなってしまった。2021/10/18

くじらい

3
詩人マヤコフスキーの死の真相を、当時最後に会っていた恋人ポロンスカヤの三度に渡る回顧録によって解き明かす。時期によって異なる3つの証言を筆者の持論と共に配置する構成が事件全体の虚構性を強調し、フィクションと現実との境目がゆらぎ出す。その点において大変刺激的な一冊。2019/02/12

保山ひャン

3
マヤコフスキーの死の謎に迫る一冊。事件当日マヤコフスキーの近くにいた女優ポロンスカヤの供述、回想記、手記と、多くの記述から最後の1週間、当日を構成して真相を探る。ミステリの面白さ。巻末の「年譜ふうの略伝」はさながらマヤコフスキー・アンソロジーの趣きがあった。マヤコフスキーのミューズとも思ってたリーリャ・ブリークに厳しく「エゴイスティックで平凡な俗物」「底意地の悪さ」とか吐き捨てるように書いているのが痛快。2017/03/01

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