冤罪放浪記―布川事件 元・無期懲役囚の告白

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309021980
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

ニセ自白・ニセ証拠、刑事補償金目当てのオンナ、“凶悪犯罪者”との獄中交友録…獄中生活30年、殺人犯の汚名を着せられた男の恨み節!

目次

第1章 冤罪―「謝られても、許すつもりはありません」(ニセ自白とニセ証拠;私と桜井が失った四十年)
第2章 カネとオンナ―「女性のみなさん、もう、私を誘わないでください」(犯人された代償;足利事件・菅家利和さんの場合 ほか)
第3章 獄中悪友録―「寒くなってきました。おたがい体を大切にしましょう」(永山則夫からの手紙;袴田巌が確信した無罪 ほか)
第4章 残された冤罪―「日本は冤罪を生む危険が極めて高い国なのです」(なぜ冤罪はタブーなのか)

著者等紹介

杉山卓男[スギヤマタカオ]
1946年8月生まれ。67年8月28日、茨城県北相馬郡利根町布川で発生した殺人事件「布川事件」で、桜井昌司と共に逮捕。78年、最高裁で無期懲役が確定。逮捕から25年の92年、第一次再審請求が最高裁で棄却され、96年に仮釈放、千葉刑務所から出獄。2005年、第二次再審請求が地裁で認められる。09年、再審開始が決まり、11年に無罪判決(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あんころ

2
元無期懲役囚が書かれた本。プライバシーの面で、そこまで書いていいのか…?と気になる点もあったけれど(元彼女さんからの手紙の内容など)全体的にはこの本が世に出版されるだけで意味があるなと。刑務所内での交流、特に他の受刑者や死刑囚とのやり取りに関しては、支援者や記者が書く目線とは全く違うんだろうなと思って興味深く読めた。全体を通して、著者の方の言いようのない怒りが感じられた。2023/01/28

Akio Kudo

1
★★★★★ 冤罪で無罪を証明するためには、様々な証拠集めを獄中でしておかなくてはならない。経験者しか言えない助言は勉強になる。2018/07/31

フクミミ

1
21歳で逮捕されて以来、40年以上も無罪を勝ち取るまで、無期懲役囚として服役されていた杉山さんの獄中体験記。 自白を強要する警察や証拠を隠ぺいする検察、裁判官ら司法によって冤罪が作られてゆく過程がリアル。 かと言って堅苦しい内容ばかりではなく、獄中での生活や有名な死刑囚や他の受刑者との交流などユーモアあるれる文章で綴られていて読みやすい。 無罪となり釈放後の賠償金の話や他の冤罪事件の被害者のその後の生活など 興味深い。 杉山さんの言う 「謝罪は必要ない-謝られても許すつもりはない。」これに尽きるだろう。 2013/09/06

佐藤みつ恵

0
再読なのに、わたしはやっぱり留置場と拘置所と刑務所の違いさえはっきり理解していないのだった。知らないといいようにされちゃうことがたくさんあるよな。報道をチラッと見て、誤解したままのこともたくさんあるだろうなとかそんなことも思う。杉山さん、石川さんの無罪を見届ける前に死んでしまった。おつかれさまでした。2015/11/08

Tomoyuki Teraoka

0
1967年に発生した強盗殺人「布川事件」の犯人として逮捕された、杉山卓男氏の獄中での体験を綴ったもの。この布川事件は冤罪事件として有名で、杉山氏は逮捕から40年以上が経った2011年に無罪判決を獲得している。本の内容は決しておもしろい(興味深い)ものではなかったが、こういった類の本は出版され、後世に残すことに意義があるように思います、はい。2013/08/05

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