内と外からの夏目漱石

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  • サイズ B6判/ページ数 492p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309021195
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

国民作家を一国文学史の狭い枠内から解放し、国際文化論的な観点から追求する画期的漱石論。

目次

1 漱石と外国人(漱石の師マードック先生;ケーベル、ハーン、漱石の奇妙な関係 ほか)
2 東西の詩の世界(東の友情、西の恋愛―詩の好みの主題に認められる文化的偏向について;俳句のある風景 ほか)
3 漱石と造反世代(漱石と学生騒擾)
4 テクストから読むか、理論で読むか(夏目漱石の『ツァラトゥストラ』読書;理科的な漱石 ほか)

著者等紹介

平川祐弘[ヒラカワスケヒロ]
1931年、東京生まれ。東京大学名誉教授(比較文学比較文化)。『東の橘 西のオレンジ』でサントリー学芸賞、『ラフカディオ・ハーン』で和辻哲郎文化賞、『アーサー・ウェイリー』で日本エッセイスト・クラブ賞、マンゾーニ『いいなづけ』の翻訳で読売文学賞・日本翻訳出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

勝浩1958

5
本書の内「夏目漱石の『ツァラトゥストラ』読書」が圧巻。英語訳『ツァラトゥストラ』に漱石自身が英語による書き入れをなしたものを分析しているのであるが、漱石が『ツァラトゥストラ』を読んで感じた内容がそのまま、やや冷静さを欠いたような筆致で赤裸々に示されている。そこには漱石の思考よりも直観が働いているようで、表現は力強く荒々しい。この直観が漱石のなかで冷静さを取り戻し、秩序立てられ具体的な作品に変化していくのである。20世紀初頭に和漢洋の三世界の文化に通じ自在に文筆を揮えるような人は、世界中に漱石ひとりだけだ。2012/09/16

RY

2
一言で言うと、天才が天才を論じた本。当然面白いです。平川先生は明晰かつウィットに富んだ素晴らしい文筆家だと再確認しました。「学術書を芸術書として世に問う」「(単に専門を専門として記す)つまらない本を書いてはいけない」という姿勢に打たれました。文理問わず、日本語の書き言葉を愛するすべての人に一読の価値がある本だと思います。 2014/10/18

kiho

2
漱石の時代への眼差し…今まで知らなかった作家の内面を垣間見た感じ☆深みのある一冊。2013/06/30

Sosseki

0
よく調べてある!!!何だろう、誰だろうと思ったことがかなり調べられていて、感心した。2015/03/20

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