昼咲月見草

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309020068
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

女同士の友情と連帯、せつない恋、禍々しい関係、淡い想い、忘れられない痛み。植物にちなんだ珠玉の連作集。

著者等紹介

野中柊[ノナカヒイラギ]
1964年生まれ。立教大学卒業後、渡米。ニューヨーク州在住中の91年「ヨモギ・アイス」で海燕新人文学賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tokotoko

49
表紙の凛としたキレイなお花に誘われるように借りた図書館本。初めての野中さん本でした。5つの植物の名前がついた短編集です。ふわ~っとした気分にさせてくれる何かがあります。ついつい自分を責めちゃうっていう方が読まれると、ちょっぴり楽になれるんじゃないかなって思います。自分の変なところが気になるなぁって方が読まれると、似てる人が見つかるかも!!私、1人見つけてすごく嬉しかったです!誰だったかは・・・内緒です。2015/01/23

ゆにこ

45
父親のお酒のつまみの焼き銀杏を横に坐って分けてもらっていた事を思い出しました。少し塩をつけて、美味しかったなあ。どのお話も花がモチーフなので綺麗。昼に咲く月見草。真昼の月を目指して咲く花。2014/06/06

あじ

41
網目の大きい恋愛短編集。その中で網に掛かったのが「欅」という一編。むっと匂いたつ十代の経験を欅に抱かせ、年輪に刻んだ時の経過に残響を聞いた。★3/5 2018/04/03

emi

38
銀杏、椿、羽衣草、欅、昼咲月見草。五つの植物をモチーフに使った短篇集。花の香りは、一瞬薫って記憶に残した後自然に消える…そんな印象の物語でした。女性の心の内側にしまっておいた、とりたてて口にはしなかった気持ちを短く端的に描いていて、それが見逃してしまいそうなほど、さりげなく、ぱっと場面が転換される。くどさと薄さの間に一瞬あらわれる本来の姿。あぁ、そうか、本当はそうだったのか、と瞬時に悟って消えていく。こんな淡い揮発性物質のような感覚の読後感も珍しい。物足りないとも違う、妖しさとも違う、日常の中の蜃気楼。2015/04/13

あつひめ

29
人生の劇的さを感じさせないさらりとした部分が大人の小説のようで好ましく感じました。パワー全開で押し進むのとは違う、儚げだけど実はとっても強い生命力を持つ植物になぞらえたような物語。繰り返し読むとその都度受け取り方も変化するかもしれない。読む年齢にもよって自分の実生活の経験が物語に寄り添うこともあるかもしれない。装丁がとても美しくてこのままそっとテーブルに置いておきたいような気にさせる。銀杏の二人のやり取りがいいなぁ。多くを語らずでもなんか通じている。運命を感じる相手の存在って羨ましい。2011/05/08

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