本の読み方―墓場の書斎に閉じこもる

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  • サイズ B6判/ページ数 166p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309019284
  • NDC分類 019
  • Cコード C0095

内容説明

本を読む。読みたいから読む。やむにやまれずただひたすらに。読み疲れてまどろんだりしても、それも読書のうちである。ただその本とある時間と空間を愛するのみ。読書の歓びとは、本とある快楽の追求以外のなにものでもない。すべての書痴に捧ぐ。書物万歳。

目次

ウグイスの死
ロイド眼鏡もはずれて
猪口の数が増すにつれ
紅茶と葉巻
緑陰読書
天眼鏡
読書の不良
ぱたんと閉じる
重い旅行鞄
大きな無花果の木〔ほか〕

著者等紹介

草森紳一[クサモリシンイチ]
1938年北海道生まれ。評論家。慶應義塾大学中国文学科卒。編集者を経て文筆家に。中国文学、日本文学、写真、マンガ、広告、ファッション、建築、美術、書道、散歩…まで多岐にわたるジャンルを博捜・横断する。1973年『江戸のデザイン』で毎日出版文化賞受賞。2008年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Roko

33
幼少期、本を読むことを禁じられていたアガサ・クリスティの話が面白かった。「本ばっかり読んでいないで勉強しなさい。」なんて、親は偉そうに言いますけど、そんなのはムリですよ。本の魅力に取りつかれたら、他の事なんてできるはずはありません。この本の表紙などで使用されている写真はすべて草森氏自身が撮影したものです。本を読む人の写真がほとんどなのですが、どの写真もいとおしい感じが伝わってきます。表紙の少女はどんな本を読んでいたのでしょうか? 2021/07/05

カタコッタ

14
もう少し違った読書もありなのかと思い読んでみました。面白いですね。写真も好みです。読書している姿はどの年齢の人でもいい感じです。書名はシンプルですが、滋味に満ちています。何となく今以上に読書が楽しめる年齢に近づいている予感がします。とにかく沢山の本を読んでみたい、その先をページをめくって追っていきたい、誰もが思う事でしょうけれど。2021/06/19

きっち

12
面白くて、あっという間に読み終えてしまった。ハウツー本っぽいタイトルだけど、もちろんハウツー本ではない。2DKのマンションで3万2千冊の本と寝起きをともにしながら、本に囲まれて亡くなった著者の、本と読書をめぐるエッセイ集。本の内容のことはもとより、ひとが本を読むときの姿勢、時間、場所、速度などなど、読書と本にまつわるアレやコレやを、軽いタッチで書いている。なにしろとんでもない読書家なので、引用している本が林真理子の小説から李賀の漢詩まで多岐にわたる。読みたい本が増えてしまう、罪作りな本でもあるのだ。2020/12/29

壱萬弐仟縁

12
読書を中断することは、再開したときのバネとなる(9頁)。確かに、がむしゃらに続けているだけでは、維持不可能であり、適度な休憩や中断は、物書きの寝かせる、ことにも通じる必要な手続きだと思われる。朗読は疲れるが、時には必要な作業ではないか。評者のハンドルネームからしても、おんどくせねば・・・(冷笑)。2013/05/23

和草(にこぐさ)

11
テーマがありそれに関する思いが描かれてあり、それに関する本をさらりと紹介している。「趣味は読書です。と平気で答えられる人など、うらやましいかぎりである。というより気がしれない」読書は自分が楽しむものである。確かに自分が楽しむものではあるが、読書メ-タ-を知り読書が楽しくなったので、そういう楽しみ方もあっていいと思う。2013/12/26

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