七十五度目の長崎行き

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309019277
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

内容説明

取材魔・吉村昭は、またおのずから旅の人でもあった。街角のほんのそこまでの旅から、数々の名作の舞台となった土地の記録まで。「歴史の証言者」が文字通り全国津々浦々をめぐる、最後の紀行文集。単行本未収録エッセイ集。

目次

ふる里への旅
楽し、懐かし、魅力の町―浅草レトロ散歩
不思議な旅―青梅・沢井に小澤酒造を訪ねる
須賀川の雪道
北温泉と旭温泉―好きな宿
小さなフネの旅
高知への旅
講演旅行―新潟旅日記
花と石だたみの町―もう一度行ってみたいところ
真夏の旅〔ほか〕

著者等紹介

吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年、東京生まれ。小説家。東京開成中学を肺結核のため休学。卒業後、長兄の会社で働いた後、終戦後に学習院大学中退。『星への旅』(太宰治賞)、『深海の使者』(文藝春秋読者賞)、『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『破獄』(讀賣文学賞・芸術選奨文部大臣賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)。菊池寛賞、日本芸術院賞も受賞。歴史文学、記録文学の第一人者であった。2006年、膵臓癌で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mondo

40
本書は吉村昭が亡くなってから3年後に出版されており、最後の紀行文集とされている。いずれも、単行本未収録エッセイ集で、吉村昭が歴史小説や戦史小説を書くに当たって、その舞台となった土地を訪ね、資料を探し、現地の人々から事実を聞き出すために歩いてきた記録とそれに伴う旅の面白さが綴じられている。書名は「七十五度目の長崎行き」だが、北海道や東北への旅の記録が印象深い。読み手の興味にも寄るが、私は吉村昭が作家としての一歩を踏み出すきっかけとなった岩手県田野畑村の旅が印象に残る。旅先での人と味との出会いを大切にしたい。2023/05/28

kawa

31
直前読了「味を訪ねて」が思いのほか楽しめて、偶然図書館リクエストの本書。「味~」と重なる部分もあるけれど、こちらは吉村氏の作品執筆にあたって訪ねた地の旅行記。吉村作品の数々を楽しませてもらっているので、楽しくも興味深く読めて良かった一冊。主君の鹿児島藩主島津斉彬から写真をとるように命じられた家臣が「写真機械で大和魂がぬきとられては御先祖様に申訳が立たぬし、君命にそむこともできぬ」と切腹したという凄まじくも悲しい話が印象的。今の世で大真面目な話、時を経た未来では「何で?」と見られることが少なくないのだろう。2023/03/30

はちゑ

6
吉村昭氏の執筆の情報収集や趣味の国内旅行のエッセイ。あの本の舞台のここだなぁとか、このエッセイのお話は興味深いから今度あの本も読んでみよう、といった興味がたくさん湧いてきて面白かったです。よく警察官に間違われるというエピソードがまたかわいいです。2023/09/05

takao

4
ふむ2023/12/04

ラオニ

2
旅好きな方というのがしっかり伝わってくる。2015/10/24

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