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苛めの時間(とき)

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309019123
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

騎士の兜のように張り出した額、鉤型の高く大きい鼻、時代遅れのレイバン―灰色のトレンチコートをまとい、男は古巣・新宿の街へ舞い戻って来た、「黒いスーツケース」を携えて。辰巳耕、18年前に代議士・永渕幸造を射殺した元探偵…殺害の動機も、あの秘密についても一切口を閉ざしたまま刑に服した男。出所した彼を待ち受けていたのは、次期総裁候補と目されるまでに成長した永渕の息子・啓輔だった。目的は、「黒いスーツケース」の中身。啓輔の執拗なまでの追求に、辰巳の中で眠っていた闘争心が再燃する。ALLorNOTHING、果たして勝利の美酒を飲むのはどちらの男なのか?構想四年、著者渾身の長編。

著者等紹介

井上淳[イノウエキヨシ]
経済誌記者を経て小説家へ。『懐かしき友へ』で第二回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。以後、ハードボイルド・ミステリー・戦記など幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

散文の詞

130
現代風のハードボイルドで派手なアクションはないけど、とても面白かった。 過去と現在がお互いに絡み合ってミステリーの要素もあるのも秀逸と言えるかも。 ただ、反面、この過去と現代が交互に描かれるのは、なんか、プツプツ途切れる感じがして、疾走感と言うかスピーディーさに欠ける。 あと、やたら難しい漢字(タイトルからしてそうだけど)なんかが出てくるのもちょっと困った。 2020/12/18

dra-wrappin

3
ハードボイルドな文章はいいとして、現在と過去の切り替わりがわかりにくい。ここまでの鬼畜な政治家は少ないと思うが、裏では本当にとんでもないことをしている人もいるんだろうなあ。2021/11/10

fukky

1
読みづらかったというのが第一印象。会話文が段落の中に入り込んでいたし,当て字やカタカナ語の表記が鼻についたし・・・それがハードボイルドっていうことなのかな? 最初時間のスケールが全く分からず,永渕姓の政治家が二人出てくるために(親子だから当たり前だけど),「この話は,息子?親父?」というようにごっちゃになってしまいました。結局人物の相関に戸惑っているうちに最後は??っていう感じで終わってしまいました。2012/01/27

zazo嶋

1
うーん...ダメだー。肌に合わないっす。2009/04/14

でこぽん

1
初読み作家さん。結局のところ、大変面白く読んだ。しかし主人公の人物像を隠したまま、いきなり18年前と現在の話が交錯するのであっては、読者に対してかなり不親切だと思う。どんな話なのか、皆目見当がつかなかったので、しょうがなくネットで粗筋を読んでしまった。まあ、いったん波に乗ってしまえば過去の話も現在の話も大変興味深く読み進めることができたのであるが。そんなわけで、本書は良質なハードボイルド小説として評価したい。他の作品も読んでみたいと思った。2009/04/07

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