内容説明
久が原のお屋敷を建てなおす過程で、空井戸から二体の謎の白骨が現れた。焼け跡、高度成長、二十一世紀。時代を越えた、三つの殺人事件をつなぐ「愛憎」とは。
感想・レビュー
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ゆう
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家の井戸にどうやら骨が埋まっているらしい、という前提を読者に与えつつ、現在の時間が進むごとに過去の出来事も語られて話が進んでいく。娘の名前がコスモでわかるとおり、「古井戸」「骸骨」というキーワードで思い浮かべるよりもずっと現代の話なので常に時代のギャップにドギマギしちゃう。資産の使い方とか登場人物の喋り方とかちょいちょいシックリこない感じもある・・・・・・。作者は他の本の方が面白そうだなぁ。2013/06/20
Hisashi Tokunaga
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「大田文学ってどう」;「貧民の帝都」の作者だと、読み終わって知った。全編大田区がステージの小説。戦後大田区史をよく心得た大田区の一面が匂うような奇怪な小説。どうして賞が取れなかったかと言えば・・・・。2013/03/07
栞
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図書館本。タイトルに興味を持ち長編を選んでみましたが、長編になるとくどい部分やダラダラした部分がありがちで、やはり少ない文字数で読ませる短編の方が私は好み。・・・すごいお話でした。物語の大きな流れはともかく、主要な登場人物のセリフや行動が不自然でずっと違和感だったし、終盤に明かされた殺人の描写はとても嫌な気持ちになった。2019/07/28