歴史を記録する

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309018478
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

桜田門外三月三日、雪は何時にやんだのか、それがわからないと小説は書けない。史料を徹底的に調べ、現地に何度も足を運ぶ。そうして生まれた吉村文学の舞台裏を一緒にうかがう。記録文学・歴史文学の第一人者がはじめて語った、貴重な歴史の証言。

目次

作家の運命―吉村文学の今と昔(大河内昭爾)
歴史に向きあう(永原慶二)
杉田玄白(三國一朗)
高野長英―謎の逃亡経路(佐藤昌介)
歴史の旋回点―桜田門外の変(小西四郎)
徳川幕府は偉かった(半藤一利)
先が見えないときには歴史を見るのがいい(松本健一)
敗者から見た明治維新(田中彰)
歴史と医学への旅(羽田春兔)
大正の腐敗を一挙に吹き出す―『関東大震災』をめぐって(尾崎秀樹)
十一本の鉛筆『陸奥』爆沈のナゾ(大宅壮一)
あの戦争とこの半世紀の日本人(城山三郎)

著者等紹介

吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年、東京生まれ。小説家。東京開成中学を肺結核のため休学。卒業後、長兄の会社で働いた後、終戦後に学習院大学中退。在学中に同人誌『学習院文芸』(後に『赤絵』)を創刊。1958年、短編集『青い骨』を刊行。『星への旅』(太宰治賞)、『深海の使者』(文藝春秋読者賞)、『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『破獄』(讀賣文学賞・芸術選奨文部大臣賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)。他に『戦艦武蔵』『漂流』『羆嵐』『生麦事件』『死顔』などがあり、菊池寛賞、日本芸術院賞も受賞。歴史文学、記録文学の第一人者であった。2006年、膵臓癌で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mondo

38
本書は随分前に読んでいたが、感想が未入力だったので改めて記すことに。本書は吉村昭が書いた歴史小説に深い関わりのある史学者や作家、評論家との対談集で、半藤一利や田中影、大宅壮一など錚々たる名前が12人連なる。歴史小説を読み終え、感動を覚えた方々には興味深い内容と思う。私は、いつも読書中から吉村昭の「あとがき」と評論家の「解説」が好きで楽しみにしているので、この対談集は格別。今となっては、直に吉村昭の生の声を聞くことは叶わないので、こうしたやり取りを楽しめるのは貴重。特に高野長英の謎の逃亡経路はワクワクする。2023/05/21

金吾

21
○歴史に関する対談集です。著者の謙虚かつ妥協しない人柄と歴史学者も認める史料の正確さがよく伝わります。龍馬に対する評価はその通りだと思いました。城山さんとの対談は特に良かったです。2021/05/24

Book Lover Mr.Garakuta

9
歴史を振り返る対談集。2019/10/06

ふるふる

7
生前の吉村さんが出演されたテレビ番組の一部を見たとき、吉村さんが威勢よくお話されているのが文章の感じからすると意外で、あれは下町言葉なのかなぁ、と思ったことがありました。この本の小西四郎さんとの対談で、吉村さんがご自分のことを「あたし」と言っていたので、やっぱりそうなのでしょうか。半藤一利さんとの対談が一番盛り上がっているように思いましたが、それは私が半藤さん好きだからかもしれません(笑)2023/05/24

後藤良平

4
色々なテーマでの関係者との対談集。解体新書の杉田玄白と前野良沢の関係、高野長英の逃亡経路、桜田門外の変と二・二六事件の関係、徳川幕府のすぐれた点が埋もれていること、陸奥爆沈の謎など。最近読んだばかりの本を思い出し、以前読んだが、是非再読しようと思ったり。終章『あの戦争とこの半世紀の日本人』での、城山三郎との対談が印象深い。2人が語る戦中の熱気というもの、最近やっと解るようになった。戦後すぐに保身を抵抗と言いくるめる風潮に立腹する二人の考えには、同感。卑怯な人間にはなりたく無い。年間No.106亀戸図書館2022/10/07

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