内容説明
本名、土肥庄次郎。元旗本、彰義隊の生き残り。その後、静岡二丁町に幇間として現れた。その露八が、旧主「二心殿」徳川慶喜から龍馬を斬った男?今井信郎まで、江戸時代のいわく付きの十余人の“実像”を、裏返し読みで推理する。
目次
旗の下太鼓叩くや村祭り松廼家露八
ニシン来たかと徳川慶喜
世良田たぁだれだ徳川家康
甚六なりや岡崎二郎信康
怪人二面相明智光秀
慶長十八年のゴールドフィンガー大久保長安
反逆の茶人古田織部
見てきたような長政と正雪
蔵の裏なる赤穂浪士
おこがましくも日本左衛門
わがこころの唐人お吉
うわさの真相 石松と次郎長と天田愚庵
龍馬を斬った男? 今井信郎
著者等紹介
阿井渉介[アイショウスケ]
1941年、中国生まれ。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けちゃっぷ
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しまった! ちゃんと歴史を把握したうえで読むともっともっとおもしろく読めただろうに! でも、いろんな逸話が詰まっていて歴史の真偽はほんとにわからないよねぇと思わせられるのです。2014/06/18
朝吹龍一朗
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たまには肩の凝らない暴露話もいいもの。信長、秀頼が実は薩摩に落ちのびた、という噂は薩摩藩によって意図的に流された、とか、全国の平家の落人部落の当時の人口を足し算すると、平家一族郎党の数を遥かに越えてしまう、とか、思わずクスリとさせる。大石内蔵助の『狐火』も色っぽい中に隠れている淋しさがほろりとさせてくれる。身につまされるのは江戸っ子の『宵越しの金は持たない』理由。要は宵のうちから懐に入っていないだけと。ああ。2013/03/12
siopop
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家康や清水の次郎長、赤穂浪士などなど、正史の隙間こうあっても良いじゃないか的な逸話がゾロゾロそれぞれが、う~ん、確かにそう言われればそうかもしれない、と思ってしまうような書き方をされている、歴史なんてもう既に証人も証拠も無い事ばかり、どうあったって良いじゃないかと思わせてくれます。 2011/11/24
橘 劫
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歴史に興味がなくても軽妙な文体で読もうとする気持ちが生まれる。2011/08/02
makurasi
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図書館で棚の端にあったものを借りてみました。 歴史物の例に漏れず、少し内容が難しかったです。私は音読をする癖があるので、余計に難しかったです。 でも最後の章「今井信郎」は面白かったです。龍馬暗殺の件について、普通とは違った角度から描かれていました。 歴史物は一旦おいて、現代に帰りたいと思います。2019/01/29