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リリー、モーツァルトを弾いて下さい

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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309017945
  • NDC分類 762.347
  • Cコード C0095

内容説明

大戦下、南洋ジャワで日本軍に抑留された天才ピアニストと、彼女の音楽に心を動かされた日本人たち。敵同士のはずの彼らの出会いが、戦場に新たな音楽を生んだ―。音楽が紡いだ真実の物語。

目次

地下室の尋問
ハンガリーの奔馬
桜の国
最後の楽園
治部隊
ニロム放送局
ハ短調協奏曲
慈善演奏会
生き地獄
ピアノ
抑留所長
鳩の家
モーツァルトふたたび

著者等紹介

多胡吉郎[タゴキチロウ]
1956年、東京都生まれ。東京大学卒。1980年、NHKに入局。ディレクター、プロデューサーとして多くの番組を手がける。1999年、ロンドンに派遣され、2002年に独立。英国に留まって、文筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くまこ

4
リリー・クラウスというピアニストの人生を追い、音楽と人間の関わりを綴ったドキュメンタリー小説。第二次世界大戦時の日本によるジャワ島軍政の様子が記されていて興味深かった。宣伝班の活動の一環として音楽を放送し、それにリリー・クラウスが関与していく。時おり著者の主観的描写が強まり、それが音楽シーンでは素晴らしいのだが、抑留所生活も経験したリリー・クラウスの客観的な評伝の側面には少しマイナスに作用している。2014/05/10

Majiska

2
ピアニスト、リリー・クラウスに関するノンフィクション小説。日本帝政下ジャワでの抑留生活と日本人との交流の話ですが、戦争の話というよりは、芸術と音楽についての話として読めます。 文章が時折ロマンティシズムに走りすぎたり、時系列を前後させる手法がちょっと拙く感じて気になりましたが、全体としては読みやすく面白かったです。2014/05/29

ばな

1
芸術を愛し、芸術家を尊敬する心を持ち、平時であればおそらくリベラルで博愛家だった日本人が、日本軍として敵国の芸術家に対峙しなければならない悲劇。リリー・クラウスがこんな困難をくぐったとは知りませんでした。読めてよかった。2011/08/10

釈聴音

0
そういえばクラウスと共演してベートーベンのバイオリンソナタの名演を残しているシモン・ゴールドベルグも一時日本軍の捕虜になったことがあったはずだが、戦前に来日した際の聴衆の反応がよくなかったことと日本軍の扱いが悪かったために日本には長く反感を持っていて、晩年に日本の音大に招聘されるまで来日しなかったとか。2016/11/11

fantasy

0
第二次大戦のさ中、占領下のジャワに抑留されたリリー・クラウス(ピアニスト)が慰問コンサートで敵・味方関係なく多数の人に希望の光・生きる望みを与え続けた。音楽は本当にすばらしい、目頭が熱くなった。2013/01/08

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