内容説明
異色の漫画家・滝田ゆうの17回忌を機に、担当編集者として長年滝田と交流をもった著者が描く渾身の評伝。自身との体験や、関係者から綿密な取材を重ね、秘蔵の日記も公開。
目次
原稿取りの日々
生い立ち
漫画賞の夜
少年時代
新宿ゴールデン街
中学・高校時代
漫画家志望
貸本漫画
日記
「ガロ」への登場
人生の最盛期
再びゴールデン街
小説雑誌
脳血栓症
死
著者等紹介
校條剛[メンジョウツヨシ]
1950年、東京都杉並区生まれ。早稲田大学文学部フランス文学科卒業。73年、(株)新潮社入社。「小説新潮」編集長、「新潮新書」編集委員を経て、電子書店(株)パブリッシングリンク・コンテンツ編成部編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
8
個人的にまたまた「たきたゆう」、今まで以上に「生きざま」みたいなものが見えてきました。であるので、濃厚な時間を過ごした「ゴールデン街」もたっぷり登場しています。当時ささやかれていた「事件」の真相も聞かせていただきましたし、亡くなる直前の様子も伺えました。それにしてもこの本が出てから13年、登場した人でも鬼籍に入られた方も増えました。2019/04/30
よしだ まさし
2
校條剛『ぬけられますか-私漫画家 滝田ゆう』河出書房新社を読了。 曰く言いがたい独特の絵で中間小説誌によく連載をしていた漫画家、滝田ゆうの担当編集者による評伝。 田河水泡に弟子入りし、貸本漫画でスタートして、少女漫画を描いていたとは知らなかった。それが、桜井昌一に見いだされて「ガロ」に紹介され、徐々に独特の作風を完成させていき、その文学性を評価されて活躍の舞台を中間小説誌に移していくことになる。 非常に特異な立ち位置にいた漫画家と言える。 大の酒好きで、ゴールデン街をよく徘徊していたという。そのお気に入り2012/05/15