感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
93
実験的で勢いがあり、若書きの印象が強い。男子2人と女子1人の高校生の日常。阪神淡路大震災後の作品ということで、閉塞感が強く漂っている。読点のない文章は、行き場のない思いをどかどか垂れ流しているようだ。バンド、過食症、同性愛、自分を充たしてくれるものを探して無軌道にふるまう姿は、良くも悪くも90年代の匂いがする。文藝賞を受賞するもメジャーにはなれなかった。今の子におすすめはできないな。2017/06/28
乱読999+α
10
1999年文学賞受賞作品。神戸震災後、二人の男の子と一人の女の子(高校生)の一夏の思い出を当時はやったPOPな感覚で書いた小説。友情、音楽そしてレズ、ホモ共に若者達の閉塞感に連なるのかもしれないが、中途半端で何を描いたら良いのか作者自身も迷っているのが窺い知れる。何故に文学賞を取り、芥川賞候補となる評価が私には解らない。2020/09/11
ひかぴか☆
2
今の子達にとって、世の中はこんなに生きにくいのかなぁ・・・。2011/10/26
じゅん
1
★★★☆☆この時期よくあったたぐいのポップ文学で、まあふつうだった。のだけれど、視点人物が変わっても一人称の文体がほぼ同じなのはちょっと気になったかな。あとはバンドをやっているとかの個々の細部がプロットのなかでほとんど生きていないので、構成も甘い。全体的に拙い印象だったけど、最後のオチのモヤモヤした感じに思春期の絶望感みたいなものが出ていて「おおっ」となった。決してつまらなくはないけれど、この頃の文学シーンは作られた感があって、あんま印象よくないなあ。作品にアイデンティティみたいなものが足りない気がする。2017/01/10
ぶ〜の@icon変えました!
1
もう1回読まなきゃわからないかも…2011/07/10