内容説明
「日本の心」を問いかける。巨人たちの足跡!風土に生きづき、歴史に名を刻んだ人々。西郷隆盛、頭山満、大川周明、北一輝、谷川雁、梅崎春生、井上光晴等々の歩みを見詰め、日本を刳る「精神史」の試み。
目次
私の九州地図
頭山満というひと
谷川雁の残像
村
年老いて青山に入る
日本人が忘却した「白旗」
精神史という方法
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリーゴールド
6
本当は少し前に読み終わっていたけれど、感想がすぐに書けなかった。この本で知った橋川文三のアンソロジーを今読んでいるのだが、その中に、東洋の君子人が忌避する怪力乱神についての件がある。規模の大小はあれど、この本に出てくる(つまり著者の執筆対象となる)人物は殆どがその怪力乱神の類に入る。それらの著作を一つも読んだことのない私には、遠くから後姿をあるいはその横顔がちらりと眼に入った程度のことしか彼らについて分らない。けれど、この本に出てくるわずかな彼らの言葉、いくつかのエピソードは戦慄を伴いつつも2016/04/08