謎解き『死霊』論

謎解き『死霊』論

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  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309011066
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

内容説明

ついに書かれなかった『死霊』の全体を構成し、その内容にこめられた謎を推理する。二十世紀世界文学史の極北に聳える埴谷雄高、『死霊』。戦後直ちに発表が開始され、以来五十年にわたり書き継がれてきた大著を、その成り立ちから展開、全構成にいたるまで、初出発表誌にまで遡って綿密に検証。『死霊』にひそむ大いなる“謎”を初めて明晰・具体的に読み解いた『死霊』論の白眉!現代文芸批評の旗手の渾身の書き下ろし快作。

目次

洞窟の奥には耆那大雄がいて、釈迦と対話する―「自序」について
永久運動の時計台―1章 癲狂院にて
お喋り夫人登場―2章 『死の理論』
貴方は、何を策らんでいるのです?―3章 屋根裏部屋
大逆転、それは三輪与志が赤ん坊を抱いたときから始まった―4章 霧のなかで
三輪高志が首を真横に廻すと、他の世界から来た『それ』がいた―5章 夢魔の世界
黒川建吉の肩の上に垂直に立った『神様』は、高く差しのばした両手から白い水鳥を放りあげた―6章 『愁いの王』
白い鬚の老人の眼から眩ゆく白熱する強靱な光が奔しりでた瞬間、黙狂の矢場徹吾の告白がはじまった―7章 『最後の審判』
蒼白い月光のもと津田安寿子と尾木恒子が三輪与志の創造的虚在を理解した―8章 『月光のなかで』
与志さんの、虚体、が創出されるのです!と津田安寿子が鋭く叫んだ―9章 『虚体』論
ついに書かれなかった『死霊』の全体を構成し、その内容にこめられた謎を推理する

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