内容説明
「あの世」の母からのこされた父と子へ―『青春デンデケデケデケ』の作者がおくる優しく、せつない、家族の心の旅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kishikan
32
読メではあまりファンがいないようだけど、僕の好きな作家芦原すなおさんの初期の作品。小説家の夫、イラストレーターの妻(私)と息子の3人と一匹の猫の物語。私は既にくも膜下出血でこの世にいないのだけど、愛する家族の様子を見守っているという話。でも芦原さんらしく、おとぼけた夫や風変わりな猫など、ほっこりした展開。本当は切ないお話のはずなのに、優しさも感じてしまいます。さらに童話のような魔法の力を持つアライグマも登場し、僕自身もへんてこりんになりそうな2度のどんでん返し。とはいえ最後はじーんとなってしまうのでした。2013/05/11
etoir_lune
1
ずっと私自身が夫(ひとり居る)と息子(まだ存在しないー)を見守っているような感覚で読み進んだ。まるでこれってうちの夫のようだわ、と何度も思ったりした。もし今私が倒れたりしたらこんな幽霊になりかねない。この妻の気持ちとってもよくわかる。夫と息子の愛らしいこと。猫好きでもある私には大満足のおもしろくて優しい気持ちになれる素敵な本でした。アライグマの握った塩味のきなこおにぎり食べてみたいな。2013/01/30
ちゃーりー
0
芦原すなおさんらしいほんわかとした暖かい作品です、でも少し切ない。2017/04/19
ヒラP@ehon.gohon
0
芦原すなおさんの、井戸端会議的なだらだらストーリーは、利もなく害もなく、それでいてまったりした時間を過ごすことができる不思議空間だと思います。 でも、この小説、ポイントがよー分からんだった。 2014/03/16