あした、また

あした、また

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309008950
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

内容説明

なによりも、〈世界〉を恋うるものとして、そしてまた、母として、妻として、ひたすらにほんとうの声を求め、彼方へ生き抜こうとする心の震えが生み出す鮮烈な現代の詩歌。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

94
現代人の歌集(穂村弘さんのは結構読みます)はほとんど読まないのですが、この方は存じ上げているので時たま随筆なども読んだりします。ただ和歌に関しては結構難しいものが多いと感じます。いわゆる正統派ですね。この中では詩人の北村太郎さんとの詩と和歌のコラボレーションが楽しめました。2023/03/16

kaizen@名古屋de朝活読書会

36
#佐伯裕子 #短歌 #現代女性歌人展 この夕べ生くる怖し死ぬるのもジャスミンティーの湯気に包まれ 水にすすぐ深夜の瞳冷たくて男同士の恋を見たがる わがものに溶けてしまえよ小雨降る境界淡く甘く川の街 若水が身を抜き行きし清(すが)やかな記憶走りぬ路地から海へ 陽を貫きて走る若水ひたひたに日暮るる島の縁(へり)洗いおり 海の縁(ふち)揺すりていしは満月と知るまでを居りただにほのかに2016/08/02

だいだい(橙)

20
1994年頃までの数年に詠まれた作品をまとめた歌集。いまから30年前なので、隔世の感がある。表紙と裏表紙に著者自身の写真。当時は作者の顔を見せることに意味があったのだろう。そして夫婦の性交にかかる歌が何度か登場する。これも時代を反映したものか。バブル時代の前後には、女性が性を口にすることが自由の象徴のような雰囲気が確かにあった。佐伯さんの歌は上品でふわふわとした浮遊感が持ち味なので、ちょっとびっくりしたかな。ただ人には出せないこの世俗から離れた感じ。独自の世界だと思った。2023/02/18

双海(ふたみ)

11
「かつて子を抱きしふところ液状の夜がひんやり忍び入るなり」「寝転びて円に広がる下げ髪は地に這う羊歯か遠く覗かる」「橋いくつ越えしものかは渡るたび身の澄みゆける月島の夜」「単純な器にあれば注ぎ来よ冷えたる月の光が欲しき」2023/06/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1404007
  • ご注意事項