内容説明
マネーの神をゆさぶり、マネーの洪水に箱舟を浮かべる、カタストロフィックなサイバーパンク。新しい文学に挑む、画期的大型新人のデビュー。文芸賞佳作。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
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著者のデビュー作。昭和の終わり頃、バブルの膨張をコンピュータゲームに見立てて非現実感ただようカネのやり取りを描いていく。ついでに「国家が一番の自転車操業だ、年金は破綻が約束されている」ともある。ところで牛肉育成投資機構の安愚楽牧場が負債4600億と戦後最大の破綻という。長年運用しただけにAIJよりも上か。「うまい話には裏がある」「リスクの無い投資は無い」ぐらいは学校で教えても欲しいが、そうすると「金持ちはどんどん資産を殖やし、貧乏人が這い上がるのは人一倍努力も幸運も必要」という当たり前すぎる結論になるか2013/06/18