宝島社文庫 このミス大賞<br> 遺跡探偵・不結論馬の証明 世界七不思議は甦る

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宝島社文庫 このミス大賞
遺跡探偵・不結論馬の証明 世界七不思議は甦る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 314p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784299022059
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

『このミステリーがすごい!』大賞受賞作家の最新刊。ピラミッド以外は現存していないにもかかわらず、いまだ世界中に知られ、大きな影響力をもつ七つの建築物、世界七不思議。それらが極東に伝わり、世界遺産として今なお日本にその姿をとどめていたとしたら……。生気のない目が特徴的な高校生・不結論馬(ふゆいろんま)は、趣味の旅で訪れた岩手の巌流度で、歴史学教授の兄・秀一と、首切り死体に遭遇する。首切り死体の謎をひと目で暴いた秀一は真相を語りだすが、同時に「古代メソポタミアのバビロン王朝、そこにあったというバビロンの空中庭園が、平泉の浄土式庭園の起源である」という説を語りだした。そして数年後、大学で建築史学を専攻していた論馬のもとに、秀一のもとで准教授を務めているという、苛烈な印象の吊り目が特徴的な由布院蘆花(ゆふいんろか)という女が訪ねてくる。論馬と由布院は富士山とピラミッドの関係について探り始めるが、同時にまたもや血なまぐさい事件に巻き込まれ……。

内容説明

高校生・不結論馬が鐘乳洞で遭遇した、首のない死体。誰が、何のために首を切ったのか。歴史学者の兄・秀一はひと目で真相を見破るが、同時に「世界七不思議」にまつわる突拍子もない仮説を語り出す。そして数年後、大学で建築史学を専攻していた論馬は、山荘の密室での大量殺人事件に遭遇する。事件に考えを巡らせるうち、兄から託された「世界七不思議」の謎に自らもまた魅せられてゆき…。

著者等紹介

蒼井碧[アオイペキ]
1992年生まれ。第16回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2018年に『オーパーツ 死を招く至宝』(宝島社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

37
生気のない目が特徴的な高校生・不結論馬が、趣味の旅で訪れた岩手の巌流度で、歴史学教授の兄・秀一と首切り死体に遭遇するミステリ。論馬の将来の方向性を決めた平泉の浄土式庭園で起きた事件、大学生になった論馬が秀一に紹介された由布院蘆花と探る富士山とピラミッドの関係、そして妹に解決を依頼された石灯籠の不可能犯罪。どちらかというと謎を解き明かすパートはわりとあっさりめな感じで、むしろ建築のうんちくや考察がメインとも言えるようなウェイトを占めていましたが、そういうものだと思って読めばこれはこれで興味深く読めましたね。2021/12/13

るぴん

34
遺跡探偵というからには遺跡で事件が起きたりするのかな…と思ったけれど、そういうわけではなく。事件そのものはあっさりめで、ピラミッドやバビロンの空中庭園など世界七不思議の蘊蓄がメインだった。歴史ミステリーや考古学ミステリーは好きだけど、これは好みではなかったなぁ。『オーパーツ 死を招く秘宝』の方が好きだった。2021/12/03

えも

33
「建築史探偵〜」を文庫化に当たって改題。著者名の読みは「あおいぺき」▼それはどうでもいいけど、主人公の目が「死んだ魚のように」生気がないことはエピソードとしてどうでもいいし、何より著者が主張したい「ピラミッド以外は現存しない世界七不思議の意匠や精神は、はるか昔に海を越え、日本の古い建築物の中に今も息づいている」という仮説と、主人公の周囲で起きる事件の謎解きとが全く噛み合ってない▼とはいえ、登場人物達が蘊蓄を語る衒学的な作風は嫌いではないので、成長を期待して暖かく見守りましょうかねえ。2022/02/23

キナコ

24
建築史ミステリー。事件も起こるが犯人・なぞ事態はあっさりと分かる。この本では事件を解決するよりも、日本の建築に関するミステリーに重点が置かれているため、殺人事件などのミステリーが好きな人には合わないかも。でも世界七不思議と日本の建築ミステリーの絡め方が徐々に面白くなってくる作品!歴史にミステリーを掛け合わせることで、歴史のロマンを感じられた作品でした。これはこれで魅力的!2022/08/06

多津子

15
これはミステリなのか雑学本なのか。事件よりも蘊蓄の量が圧倒的に多い。ついでに主人公は遺跡探偵ではない。世界の七不思議と日本文化を関連させた蘊蓄は面白い。だが事件が凄惨なのでアンバランスに感じる。蘊蓄をメインにするのなら、事件は日常系のゆるいものの方がいい。それにしても主人公は26歳。義母の連れ子の兄が一回り以上年上で、父と養母の間に生まれた妹が高校生って、お母さんすごいな。因みに兄が教鞭を取る東京の大学生が○回生という自己紹介をしていた。2022/04/29

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